デミ・ムーアが主演する映画『サブスタンス』より、デミ演じる元人気女優エリザベスが、トイレで今の自分の“価値”を突きつけられるシーンを捉えた本編映像が解禁された。
【動画】50歳を迎えた元人気女優(デミ・ムーア)が直面する残酷な現実 映画『サブスタンス』
『REVENGE リベンジ』のコラリー・ファルジャ監督による本作は、デミ・ムーア主演、マーガレット・クアリー共演で贈る狂気のエンターテインメント。
第97回アカデミー賞にて主演女優賞を含む5部門にノミネートされ、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞。第77回カンヌ国際映画祭で脚本賞、第49回トロント国際映画祭で観客賞を受賞。第82回ゴールデングローブ賞では主演女優賞(ミュージカル&コメディ部門)を受賞するなど、賞レースを席巻した。
50歳の誕生日を迎えた元人気俳優のエリザベス(ムーア)は、容姿の衰えから仕事が減少し、ある再生医療“サブスタンス”に手を出す。だが“治療薬”を注射するやいなや、エリザベスの上位互換体スー(クアリー)が、エリザベスの中から現れる。
若さと美ぼうに加え、エリザベスの経験を武器に、たちまちスターダムを駆け上がっていくスー。だが、一つの心をシェアするふたりには「1週間ごとに入れ替わらなければならない」という絶対的なルールがあった。しかし、スーが次第にルールを破り始めてしまい―。
今回解禁された本編映像は、50歳の誕生日、エリザベスがトイレで今の自分の“価値”を突きつけられるシーンを捉えたもの。自身の冠がついたフィットネス番組の撮影終了後、故障中の女性トイレを避け、やむなく男性トイレにこっそり入ったエリザベス。彼女が個室に入った後に、自分の番組を担当するプロデューサーのハーヴェイが、電話をしながらトイレに入ってくる。
そこで耳にしたのは、エリザベスを番組から下ろし、代わりに若いMCを登用したいという会話で、50歳になったエリザベスを貶(おとし)める雑言の数々だった。
すぐ近くにエリザベスがいることに気づかないハーヴェイは「あのババア、なぜこんなに続いた?俺にはまるで謎だ」「オスカー受賞?知るか。いつだ?1930年代の『キング・コング』?」という中傷に加え、「女の生殖能力は25歳ごろから低下するんだ」などと下品に笑いながら発言。
何度も“若い女を”と連呼していたハーヴェイに傷つき、苛立ちながらも、何も言い返せないエリザベス。彼が去った後鏡に映った自分を見つめる姿から、彼女のやりきれない怒りと哀しみが伝わるシーンとなっている。
多くの映画作品へのオマージュが込められていることも話題の本作。特に注目を集めているのが、スタンリー・キューブリック監督の名作『シャイニング』を想起させるシーンの演出だ。『シャイニング』の有名なシーンの⼀つである、特徴的なカーペットのパターンと長い廊下が本カットでも登場。独特の視覚・空間表現を巧みに取り入れることで、ファルジャ監督が唯一無二の世界観を作り上げていることも、見どころの⼀つとなっている。
映画『サブスタンス』は、5月16日より全国公開。
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