三谷幸喜が脚本、菅田将暉が主演を務め、10月1日スタートするドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系/毎週水曜22時)の追加キャストとして、富田望生小澤雄太西村瑞樹バイきんぐ)、大水洋介(ラバーガール)、ひょうろく、福井夏、松田慎也の出演が発表された。

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 本作は1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。



 1984年といえばバブルの前夜にあたる時代。数年後、日本は未曽有の好景気に溺れていく。大人たちは夜な夜な繁華街で羽振りよくお金をばらまいた。渋谷は若者文化の中心地として活気づき、「SHIBUYA109」や「渋谷PARCO」はカルチャーの発信地として多くの若者でにぎわった。手にスマホはなく、人々はいつも前を見ていた-。

 浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、時に恋模様もあった。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描いていく。

 富田望生が演じるのは、主人公の演出家・久部三成(菅田)の劇団「天上天下」に所属する制作スタッフ・トンちゃん。不器用で粗暴な久部のことをいつも心配そうに見守っている。

 劇団EXILEの小澤雄太は、「天上天下」の主宰者・黒崎を演じる。黒崎は久部の演出に対して激しく抗議するなど、久部とは一触即発の関係にある。

 フジテレビ連続ドラマ初出演の西村瑞樹は、「コントオブキングス」というお笑いコンビを組む芸人・彗星フォルモンを演じる。
プライドが高く、新人放送作家・蓬莱省吾(神木隆之介)のアドバイスに聞く耳を持たず、我が道を行く。

 フォルモンの相方・王子はるおを演じるのは大水洋介。はるおは知的で品性を感じさせる芸人。横柄な彗星フォルモンと好対照を成す。
                              フジテレビ連続ドラマ初出演のお笑い芸人・ひょうろくは、マスター・風呂須太郎(小林薫)のジャズ喫茶「テンペスト」の従業員・仮歯を演じている。仮歯は気弱で神経質なうえに声が小さく、店内で大声を荒らげる久部(菅田)を注意しようとするが、いつも久部の声にかき消されてしまう。

 福井夏は、渋谷にあるWS劇場のモギリ・毛利里奈を演じる。里奈は今時(1980年代当時)の若者で、ぱっと見、やる気のなさそうな雰囲気の女性。派手な服装を着てスナック菓子を食べながら受付で働いている。

 松田慎也が演じるのは、渋谷のスナック「ペログリーズ」のウエーター・ケントちゃん。こわもてで威圧感がある。「ペログリーズ」は一見普通のスナックのように見えるが、実は…。


 ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、フジテレビ系にて10月1日より毎週水曜22時放送(初回30分拡大)

※コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

◆富田望生

「三谷幸喜さんの脚本に誕生した“トンちゃん”という人物を演じました。…という自己紹介をしているのも夢のようです。三谷さん作品にありつけた喜びを噛(か)み締めています。撮影現場では、何時も芝居の話が行われ、楽しそうで、楽しそうで、皆さんの姿を見ていると“トンちゃん”の心が吸い付いてくる感覚でした。そして、菅田将暉さん。相変わらず、内臓の温度まで伝わる対し方。“クベさん”を傍で見つめる時間、とても幸せでした」

◆小澤雄太

「黒崎役、小澤雄太です。主人公・クベのライバルであり、劇団の主催者を演じさせていただきます! この度は、このような演劇人による演劇のための演劇作品に出演できることがとても光栄です! 物語は大変な事ばかりが起こり、たくさんの人たちが、それぞれ巻き込まれながら演劇に夢中になっていきます。この作品を通して役者の魂や、夢への想いを感じてもらい、素敵な時間をお楽しみいただけたらと思います。何卒、宜しくお願い致します!」

◆西村瑞樹(バイきんぐ)

「あの三谷幸喜さん脚本のドラマでしかも豪華俳優陣に紛れこんだ撮影の4ヵ月間は、毎日が新鮮かつ刺激的でこのような機会を与えてもらえたことに感謝しています。僕が演じた役はお笑いコンビの芸人なのですが、これまでの自分の芸人人生とリンクする部分もあり、演じている中で思わぬところで感情が昂(たかぶ)ってしまうなんてことも。
お芝居の面白さを存分に味わわせてもらい本当に幸せでした。皆さん是非見てくださいね」

◆大水洋介(ラバーガール)

「毎回、台本を読むのが楽しみで仕方ありませんでした。三谷さんと家が近所だという話題になり、僕が“じゃあ今度ご飯でも行きましょう”と言ったら“いやそれはちょっと”と言われたので思わず“なんでですか!”とツッコんでしまいました。まだ会って2回目ほどの、20も歳下の若造にツッコませてくれる寛容さがあるからあんなに面白い本が書けるのでしょう。また今回、初めて現場に子供を連れていきました。それを許容してくれる優しいキャスト、スタッフさんが揃っていたからです。コメディーの現場は楽しい空気が漂っている方がいいです。そういう意味では最高の現場でした。間違いなく良い作品になっているはずです」

◆ひょうろく

「ジャズ喫茶・テンペストの従業員の仮歯役のひょうろくです。仮歯? と思いながら撮影に挑みましたが、撮影終えた今も仮歯? となっています。人は良いところもあるし良くないところもあるしそれで良いのかもなぁと思いました。三谷さんの脚本にすごい演者の方々に楽しい要素いっぱいなので皆さんに見て頂きたいです」

◆福井夏

「はじめまして、福井夏と申します。
こちらの作品は魅惑的で不可思議で、とーっても愉快だとおもいます。私が演じている毛利里奈さんは、カラムーチョが好きでいちごミルクも好きみたいです。たくさんの色の、カラータイツをお持ちのようです。わーい! ワンダフルストリップ劇場、るんるるん♩」

◆松田慎也

「台本を受け取った時に説明のしようがない湧き上がるものがありました。まだページを開いてもないのに。でも何故かその感情には懐かしさもありその記憶を辿っていくと、初めて台本を受け取った初舞台の時の感情だとわかりました。私は蜷川幸雄氏の主催する劇団に所属していました。その時に何度も80年代のお話をされていてその時代の持つ熱に憧れたものです。まさか、時を経てその時代の熱を、三谷さんの脚本で、素晴らしいスタッフの皆様と、オールスターのような役者の皆様の中に混じって生きることができたのは幸せで幸せで不安な日々でした! きっと観ていただけるお客様にもその熱が伝わると思います。是非! よろしくお願いします!」

◆プロデュース・金城綾香(フジテレビ第1スタジオ)

「三谷さんは、日本で一番群像劇を楽しく、そして悲しく書き上げてくださる脚本家だと思います。それぞれの個性がぶつかりながら、時に調和し、そして誰かが退場したり、また新しい方が現れたりするさまは、まさしく現世と同じです。冨田望生さんと小澤雄太さんは菅田さん演じるクベの劇団員の方々なのですが、彼らがどうやって関わっていくのか、ぜひご覧いただきたいです。
また、バイきんぐ・西村さんとラバーガール・大水さんは、ドラマの中で“コントオブキングス“という芸人コンビを組んでいらっしゃいます。このコンビがどうなっていくのかもぜひ注目していただきたいです。福井夏さんは、昨年に舞台を拝見して、“なんて面白い女優さん!”と思い、今回ご出演いただきました。彼女のクセの強さにぜひご注目ください。また松田さんにはケントちゃんを演じていただきました。ケントちゃんも少しずつ様変わりしていきますので、ぜひぜひ楽しみにご覧いただきたいです。ひょうろくさんは、小林薫さんがマスターを務める喫茶店“テンペスト“のウェイターです。クランクインから素晴らしい勘の鋭さで、物語に溶け込んでくださっています。三谷さんの愛情が、隅から隅まで沁みている本作を、ぜひ楽しみにいてください!」

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