ノルウェー出身のヨアキム・トリアー監督による映画『センチメンタル・バリュー』が、米国時間3月16日に発表された第98回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞。監督が喜びのコメントを寄せた。



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 日本でもヒットを記録した『わたしは最悪。』のヨアキム・トリアー監督。同作で恋愛と人生の選択を、リアルに、共感たっぷりに描いた監督が次なるテーマに選んだのは―愛憎入り混じる「親子」という名のしがらみだ。

 2025年、第78回カンヌ国際映画祭で、本映画祭最長となる19分間におよぶ圧巻のスタンディングオベーションを受け、会場を熱狂の渦に包み込み、堂々のグランプリを受賞。2月20日から日本公開されると多くの口コミが集まり、俳優の上白石萌歌やアーティストのmilet、三浦友和も絶賛の声を寄せている。

 本年度アカデミー賞のノルウェー代表作品に選出され、主要部門でもフロントランナーとの呼び声が高い話題作が、第98回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞。トリアー監督は『わたしは最悪。』でも国際長編映画賞でのノミネート実績があるものの、その年は『ドライブ・マイ・カー』が受賞しており、今年ついに初受賞となった。

 トリアー監督は受賞に喜びを見せながら、「私はノルウェー出身の、ただの映画オタクです。この賞は私にとってこの上ない喜びです。アカデミーに感謝します。この映画をここまで運んでくれたNEON、そして私たちを支えてくれたmk2にも感謝します」と喜びの声を。


 「この映画は、非常に機能不全な家族を描いた作品です。それは、私の背後にいるこの素晴らしいチームに対する私の気持ちとは正反対です。私は、人々と居心地の良さを感じられる場所を作るために映画を作っているのだと思います。そして、このスタッフたちと共にいると、本当に居心地の良さを感じました。クレジットには1072人の名前が載っていますが、私は彼ら全員を愛しており、この栄誉を彼らと分かち合いたいと思います。私の背後にいるキャストの皆さん―これほど誇りに思ったことはありません。私と共に働いてくれてくれたことに感謝します」と感謝の言葉を寄せた。

 そして「私の本当の家族―映画を見せてくれた母と父。妻のヘレ。ご存知の通り、映画制作者と暮らすのは簡単ではありません。愛しています。子供たちへ(ノルウェー語)。
私がこの部門にノミネートされたことで、今この瞬間、世界中の映画制作者を代表しています。私たちが共にノミネートされた、素晴らしい映画たちに注目してほしい。現在の危機や過去の危機を映し出す、重要で美しい映画たちです」とメッセージを。

 「最後に、素晴らしいアメリカの作家ジェイムズ・ボールドウィンの言葉を借りて締めくくりたいと思います。彼は『すべての大人は、すべての子供に対して責任を負っている』と私たちに思い出させてくれます。このことを真剣に受け止めず、考慮に入れない政治家には投票しないようにしましょう」とコメント。今の世界情勢にも強く訴えかけるメッセージに、『罪人たち』のライアン・クーグラー監督も立ち上がって拍手をおくった。

 映画『センチメンタル・バリュー』は、公開中。

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