凶悪犯の護送警護にあたるSPたちの奮闘を描く、三池崇史監督最新作「藁の楯」の完成報告記者会見が都内にて行われ、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也、三池崇史監督が出席して、作品への想い、オールロケ現場の様子などを熱く語った。

<フォト>「藁の楯」完成報告記者会見の様子

 本作は、漫画家・木内一裕による同名小説が原作。
凶悪犯(藤原竜也)の命に、10億円の懸賞金がかけられたことから全国民の殺意が凶悪犯に向けられ、その凶悪犯の移送における、緊迫の道程がスリリングに描かれるアクション・サスペンス大作。殺意に満ちた国民を演じたエキストラは、延べ1万人にのぼったという。大沢たかおと松嶋菜々子が凶悪犯の護送警護にあたるSPにふんしている。

 SP銘苅一基を演じた大沢は「壮大なスケールにスピード感、みんなで高いハードルを乗り越えて作った作品です。日本映画もここまできたかと思わせる作品になりました」と、完成に喜びもひとしおの様子。

 屈強な男性陣SPの中の紅一点、銘苅の同僚の白岩篤子を演じた松嶋は、本作の役作りのために長い髪をショートカットに。「男性に見えるようにと、動きやしゃべり方に苦労しました。アクションは、息を合わせるのが大変でした」と役作りをふり返った。

 大沢と松嶋は、共に本作が三池組初参加となる。「監督に全幅の信頼を持って臨めた。楽しい、最高の時間が持てた」(大沢)。「監督の“お互い、楽しく仕事しょうぜ!”という考えのもとで、お互い信頼しあって、任せているところが素晴らしかった。
いい緊張感で、メリハリのある現場でした」(松嶋)と三池監督の充実した現場をふり返った。

 連続殺人犯・清丸国秀を演じた藤原は三池監督とは2度目のコラボとなる。「清丸という役を淡々と演じようと最初は思っていたのですが、監督の臨機応変なアドバイスをその場その場で出してもらいながら演じました。僕らの予想もしていないつなぎ方をしてくるんです。監督のすごさを実感しました」と感慨深く語った。極悪犯・藤原の怪演ぶりはぜひ劇場でチェックしたいところ。

 キャスト陣からの称賛の声に三池監督は「横に並んでいるから悪口は言えないでしょ」と笑顔を見せ、「撮っていて喜びを感じる役者たちで、ワクワクした」と、逆にキャスト陣の熱演ぶりを称賛した。さらに、「精いっぱい持てる力以上のものを出して、作り上げた。大切な素晴らしい作品に仕上がった」と自信をにじませた。

 監督もキャスト陣も猛暑の中での撮影をチームワークで乗り切り、完成した喜びに溢れていた。ロケの拠点となったのは愛知県のほか、台湾でも海外ロケを敢行。驚愕のクライマックスが用意されている。
三池監督の人間の欲や本質をあぶりだした演出に期待は高まるばかりだ。また、主題歌「NORTH OF EDEN」をロック歌手の氷室京介が担当している。

 映画「藁の楯」は4月26日より 新宿ピカデリーほかにて全国公開
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