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メディアを通す彼のイメージはその整った美しさからクールで未知な印象を受ける城田だが、「ああ、僕イメージと違うって言われます」と話す。「仲の良い友達にも『優って落ち込むこととかあるの!? 』って聞かれるくらい明るくみられるんですけど、実は僕自身はめちゃくちゃネガティブなんですよ」と明かす。「落ち込むし考えすぎるし、それは恋でもなんですけど(笑)。ただその分笑顔になれるプラスのポジティブなものを、すごく求めているんです」。
ただのネガティブでは役者は務まらない。その部分をバネにして自身の演技プランや舞台稽古に活かすという工夫を怠らず、自分のウィークポイントとも向き合える強さをあわせもっている。「常に何か最悪のケースを考えた上で臨んでいるんです。例えば舞台の練習で言えば、台詞が飛ばないように、歌詞が飛ばないようにとか、練習も多分人一倍やっています。お客さんからしたら、俺が何回練習したかなんてどうでもいいと思うんですよ。でも10回練習したものと1000回練習したものだったら、1000回練習したものを見せることが礼儀だと考えています。『wannabe』精神で完璧になりたいから、常にベストな芝居を届けたいです」。
そんな努力型完璧主義者の城田が次に挑戦するのは、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。
本作の再演については「初演の時とは全然別の感覚ですね。1回やってしまってる以上、上回ることってすごく難しいんです。けど前回以上の感動や興奮を絶対に届けたいし、前回から2年経った今メンバーも変わりましたので、新たな化学変化をお見せしたいです」と自信を見せた。
「ロミオのような熱い恋の経験は?」と尋ねてみると「正直ロミジュリみたいな恋ってまだしていないですね…っていうか当時とは環境があまりにも違いますけど、惹かれあう強さという点では、もしかしたらどんなカップルにも起こり得る部分はあるのかもしれないです」と冷静に話す。「この物語は単純にロミオとジュリエットが出会う1日そして出会ってからの3、4日間を描いているから、ものすごく愛にあふれた濃い時間に見えるけど、じゃあもしも2人の後日談があればどうなっていたかは分からないですから。いわゆる付き合う前の日から付き合って3日目くらいの色んな波乱万丈な時ってあるじゃないですか? 要はそこにスポットをパッとあてたみたいなもので、切り取られた時間というのはすごく綺麗に美化されますし、エンディングも死ぬっていう意味で永遠に愛し合ったままという形が最高に綺麗なんですよね」。
「切り取った時間や失われた時間こそ、その愛が濃ければ濃いほど美しくなる。それをさも本物であるようにみえる努力をしていると言う。舞台上で沸き起こる絶望や幸福を現実のもののように錯覚してほしいがために、例えば「本当に僕とジュリエットが付き合ってるんじゃないかなって思われたいし、ティボルトと僕の関係性が本当に普段から仲良くなさそうとか、そういう裏側を感じてしまうくらいすごくまとまったカンパニーをつくりたい」と役者魂を垣間見せた。
なお、本誌では、俳優・大杉漣の息子でもある写真家・大杉隼平が城田を撮り下ろしている。