アルファベット一文字から「死」をテーマに描くホラー・オムニバス映画『ABC・オブ・デス』の予告編が解禁になった。

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 本作は、26通りの死に様を描いたこれまでにないホラー・アンソロジー。
世界中から参加した気鋭のフィルムメーカー26人が与えられたアルファベットを頭文字にキーワードを選んで、5分という条件下で「死」をテーマに作品を制作したもの。日本からは、井口昇、山口雄大、西村喜廣の3監督が参加している。

 ホラー・アンソロジーとはいえ、SF、アクション、アニメ、エログロと「死」の見せ方は実に多彩で、各エピソードともにオリジナリティとアイデアに溢れた作品が並ぶ。公開された予告編でも、恐怖の多様性が十分に実感できる。

 次々に映し出される、恐怖、死、不可思議な状況と血なまぐさい空気は、それぞれ監督の個性を存分に発揮した出来上がりで、「死」の空気感をまといながらも毛色の全く違う映像の連続に、思わず背筋が凍る。また、絶え間なく流れる恐ろしい映像の中で聞こえる、子供が歌う「ABCの歌」が、さらに恐怖心をかき立てる。ホラーファンにとってはたまらない作品だ。

 先頃行われたカンヌ国際映画祭では、本作の配給会社マグネットが続編の製作も発表。この続編には『スプライス』のヴィンチェンゾ・ナタリ監督、『屋敷女』のジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ監督、そして『希望の国』『冷たい熱帯魚』などで世界的に高い評価を受けている園子温監督の参加も決まっており、すでに次回作への期待も高まっている。

<『ABC・オブ・デス』ラインナップ一覧>
『アポカリプス(黙示)』/A is for Apocalypse:ナチョ・ビガロンド
『ビッグフット』/B is for Bigfoot:アドリアン・ガルシア・ボグリアーノ
『サイクル』/C is for Cycle:エルネスト・ディアス・エスピノーザ
『ドッグファイト』/D is for Dogfight:マルセル・サーミエント
『駆除』/E is for Exterminate:アンジェラ・ベティス
『おなら』/F is for Fart:井口昇
『重力』/G is for Gravity:アンドリュー・トラウキ
『水電拡散』/H is for Hydro-Electric Diffusion:トーマス・マリング
『内攻』/I is for ingrown:ホルヘ・ミッチェル・グラウ
『時代劇』/J is for Jidai-geki:山口雄大
『不器用』/K is for Klutz:アンダース・モーガンタラー 
『性欲』/L is for Libido:ティモ・ティヤハヤント
『流産』/M is for Miscarriage:タイ・ウェス
『結婚』/N is for Nuptials:バンジョン・ピサヤタナクーン
『オーガズム(絶頂)』/O is for Orgazm:ブルーノ・フォルザーニ&エレーヌ・カテト
『重圧』/P is for Pressure:サイモン・ラムリー
『アヒル』/Q is for Quack:アダム・ウィンガード
『切除』/R is for Removed:スルジャン・スパソイェヴィッチ
『スピード』/S is for Speed:ジェイク・ウェスト
『トイレ』/T is for Toilet:リー・ハードキャッスル
『発掘』/U is for Unearthed:ベン・ウィートリー
『産声』/V is for Vagitus:カーレ・アンドリュース
『カオス』/W is for WTF:ジョン・シュネップ
『ダブルエックスエル』/X is for XXL:ザヴィエ・ジャン
『ティーンエイジャー』/Y is for Youngbuck:ジェイソン・アイズナー
『絶滅』/Z is for Zetsumetsu:西村喜廣

 映画『ABC・オブ・デス』は7月20日より全国順次レイトショー公開。
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