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「現代ニューヨークにホームズが現れたら」、「ワトソンが女性だったら」というアイディアを盛り込み、全米で大ヒットとなった本作。三木も田中も、斬新な設定に「これは面白いぞ」とワクワクしたそう。
三木が担当するのは、薬物依存でリハビリ中という、超変人だけど天才のホームズ役。三木は「何か調べるという時に、普通は、部屋の中で手の届くもので調べようとするけど、このホームズは、隣の家のドアまで開けられちゃう人」と語る。田中が担当するジョーン・ワトソンは、元一流外科医で常識的な女性だ。
三木も「エキセントリックなホームズだから。ジョーンはよく耐えているよね!」と笑うが、田中は、その強さを「彼女のキャラクターは、ワトソンの職業がお医者さんという面を崩していなくて。医者だから忍耐強いし、女性だから母性も強い。戸惑いつつもホームズのことを理解していく」と分析。
ものすごい勢いで思考を巡らせるホームズだけに、セリフ量は膨大だ。気力と体力が必要な役のようで、「アフレコはスポーツです」と訴える。
ストイックに役に向き合う三木だが、田中は「三木君はこだわりを持ったことを突き詰めていくタイプ。そういうところは、本当にホームズみたい」と感心しきり。三木は「自分がやりたいことに、なりふり構わないところはあるかもしれない」とうなずく。
ベテラン声優の2人から、「自信がない」という言葉が飛び出したのは意外だが、三木は「年をとったら楽できるのかなと思っていたんだけど、全然、楽にならなくて」と言う。「25年くらい声優をやっていて、45歳でこのホームズの声を任せていただいて。それは、『この役をできるでしょう?』と言われているということ。だったら、任せてくれた方の予想を超えるところまでいきたいから」。
田中も「私たち、性格的に似ているのよね。積み重ねてきたものがあるからこそ、常に年相応の進化をし続けていかなければいけないと思っている。
仕事に向かう時は「呼んでくれた人を裏切らない。そして、役に嫌われたくないという思いでいる」と三木。「役は自分の思いを叫べないから。常に役の思いを立体的にしていく必要があるので、『俺の声帯でいいですか?』という気持ちを忘れないようにしています」と力を込めると、田中は「このこだわり、ホームズみたいでしょう?」と微笑んだ。
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