「クッキンアイドルのまいんちゃんが美人に成長している」と巷で話題になっている福原遥。2016年は出演ドラマが次々と放送されるが「小学校以来の連続ドラマ撮影だった」という『MARS(マース)~ただ、君を愛してる~』では、藤ヶ谷太輔(Kis‐My‐Ft2)演じる零を一途に思う女子高生・沢しおりに挑んだ。
7歳の頃から芸能活動をしている福原が「芸能に対する考え方が変わった」と言うほどインパクトがあった撮影の印象や女優という仕事への想いを語った。

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 福原演じるしおりは、零への想いから飯豊まりえ扮するキラに対して嫉妬深い行動をとったりする女子高生だ。「こうしたちゃんと個性がある役は初めてだったので、すごく嬉しい反面、プレッシャーもすごかった」とオファーを受けたときの印象を語った福原。

 複雑な恋愛模様が描かれた作品については「私自身がしおりみたいな経験がほとんどないので、嫉妬する気持ちだったり三角関係を表現するのは苦手だなって思ったんです。だから恋愛もののドラマや映画をいっぱいみて主人公の気持ちに寄り添いました」と役作りの苦労を明かす。ただ「私も本当に好きな人ができたら一途になってしまうかもしれませんね」と役柄へ共感できる部分もあったという。


 インタビュー中「とにかく現場は緊張した」という言葉を何度もつぶやいた福原。これまでもカメラの前や観客の前で自身を表現する機会は多かったと思われるが「同じカメラでもドラマやバラエティーでは全然違います。特に演技には全然自信がなかったので不安だったし、やればやるほど反省点がいっぱい見えてしまいどんどん緊張してしまうんです」と胸の内を明かした。

 それでも藤ヶ谷をはじめ飯豊や窪田正孝など共演者はみな優しくなんとか乗り切ったという。「(飯豊)まりえちゃんはもともと知り合いで、最初からいっぱい話しかけてくれました。藤ヶ谷さんも、周囲に気を配っていて私が緊張していると話しかけてくださいました。
零の前で泣くシーンがあるのですが、私が緊張しすぎていたら『大丈夫だよ』って優しく言ってくださったんです。その言葉で緊張がほぐれました」。 2016年は、本作をはじめ主演ドラマも放送されるなど女優としての活動が目立つ。「クッキンアイドルまいんちゃん」という強いイメージがあるなか、自身はどう変化していっているのだろうか。「小さい頃は習い事として“芸能活動”をやっていた感じだったのですが、だんだんそれが楽しくなっていったんです。当時はあまり考えずに楽しんで自由にという気持ちでしたが、女優さんの仕事をやりたいと思うようになると、楽しいのだけれどすごく悩むことが多くなりました。
自然と芸能に対して向き合い方が変わってきたんです」。

 悩みが多くなるのも成長の一つ。本作では監督から「ポンコツ」と言われたことがあったという。「『今日はダメだね』って言われた日があって、すごく悔しかったんです。自分ではどこがダメなのか分からない部分もあり、監督といっぱい話をしたんです。試行錯誤して完成したものを見たとき『そうか』って気付いたことがありましたし、クランクアップの日に監督に『よかったよ』と言われ大泣きしてしまいました」。


 演じることに正解はない──。ゆえに「目の前にあることを一生懸命考えてやろうって思っています」と経験を積むことの重要性を説く。同時に「『自分の自信作はこれです』って言えるようになりたい。女優として飛躍していきたいです」と女優として生きていくことへの強い意志も垣間見せる。

 「可愛い」まいんちゃんが「美人になった」と言われるようになった。「いえいえそんな……」と謙遜しつつも「『成長したね』って言われるのは嬉しいです」とはにかむ。
不安、決意、自信…多感な時期に経験する一つ一つが彼女の魅力につながっているのかもしれない。(取材・文・写真:磯部正和)

 『MARS(マース)~ただ、君を愛してる~』は日本テレビにて毎週土曜24時55分より放送中。