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初野晴による同名シリーズを基に、映画版オリジナルストーリーとして制作された『ハルチカ』は、幼なじみのハルタ(佐藤)とチカ(橋本)が、廃部寸前の吹奏楽部を復活させるべく奮闘する物語。吹奏楽部に集う個性豊かな部員との交流や、初挑戦となったフルートの演奏シーン、胸キュンならぬ“吹キュン”と銘打たれた二人の距離の縮まっていく様子が甘酸っぱく描かれる。チカは、明るく元気、周囲をパッと華やかにする橋本のキャラクターに重なるところが多く、「市井昌秀監督からは“最高だ!本当にチカそのままだ”と言っていただけて、励みになりました」と、チカの表情で愛おしそうに振り返った。
パートナーを組む佐藤とは初対面。橋本は、「初めてお会いしたときは、あまり喋らなくて静かな方なんだなと感じました」と佐藤の印象を話したが、初日からチカがハルタをこづいたり、蹴ったりするシーンの撮影をしたこともあり、吹奏楽部の仲間とともに必然的に距離が縮まっていった。「勝利くんは今もよく喋るほうではないけど、ボケを言ったり突っ込んだりするタイプですかね(笑)。待ち時間が長いときも、言葉で言わなくてもみんながついていきたくなるようなリーダーシップというか、自然とまとめていくような姿で、すごい尊敬します」と、佐藤の頼りがいがある一面を称賛した。 作品内で、チカはとにかくまっすぐ物事に正面衝突する。ときに挫折を経験し、不甲斐なさに泣きじゃくるような場面も見られた。橋本自身について聞けば、壁にぶつかったときは泣いて落ち込むタイプではなく、「悔しさはもちろんあるんですけど、できないことが割と当たり前だと思っているんです」と淡々と言う。
18歳を迎えたばかりの2月には、初主演を務めた映画『セーラー服と機関銃 ‐卒業‐』にて新人俳優賞を受賞という喜ばしい報告も届いた。橋本は、「新人賞は一生に1回しか獲れないので、本当に光栄に思います」と満面の笑みを浮かべた。賞が弾みになるのでは、という問いにうなずきながらも、その視線の先は常に未来を見据える。
「やっぱり、その作品、その役にどれだけ忠実に生きられるか、いい作品を撮れるようになるか、というのは考えながらやりたいと思っています。特に、18歳になって“こうなりたいな”“ああなりたいな”っていうことについては、誰もが…自分ですら想像できない未来を描けていたら幸せだなと思うんです」と、エネルギッシュに希望を宿す。さらに、橋本は「予定通りにいくのもいいですけど、型にはめられた人生よりも、そこから飛び出したいです。いろいろなことに挑戦して、失敗しても次の成功につながるのであれば、絶対成功だと思うから」と熱弁した。
『ハルチカ』は3月4日より全国ロードショー。
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