BSジャパンが今春、“闘う女”をテーマに『くノ一忍法帖 蛍火』でベッキーを、『噂の女』で足立梨花を主演に起用する。今回は、ベッキーや足立と並び、同局の新ドラマ『逃亡花(のがればな)』で復讐に燃える主人公・小園井咲子役に抜擢された蒼井そらに単独インタビューを実施。
蒼井はテレビドラマ初主演の喜びやプレッシャーについて語り、「『蒼井そら』を辞めなくて本当に良かったです」と笑顔の花を咲かせた。

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 『逃亡花』は、香川まさひと原作・和気一作劇画の同名コミックを基にするクライムサスペンス。夫殺しの罪を着せられた妻・咲子(蒼井)が、真犯人を懸命に追う復讐劇を描く。

 ミステリー要素も多い同作について蒼井は「原作を読んだ時、最後まで誰が犯人か分からなかったです」と回想。「今、台本を読んでいても『誰が犯人だろう?』って気になります。きっかけは『蒼井そらが主演ってどんなドラマだろう?』って興味本位でいいのでぜひ見てほしいです」と話した。

 私生活では、今年1月にDJのNONとの結婚を発表。公私ともに順風満帆の様子がうかがえるが「結婚は一つの通過点。人生のピークだという気持ちはないですし、今は、このドラマで主演をやるプレッシャーのほうが大きいです」と言う。

 ストーリー序盤の山場は第4話。「咲子にスイッチが入って、まるで夜叉が乗り移るような場面が見どころです。その後の展開も盛りだくさんで、結果として“これから先どうなるの!?”と先の展開が気になると思います。
で、実はこのドラマ、最後の最後のシーンをすでに撮っているんですよ。それがスゴくいいシーンなんです。ラストまで駆け抜ける咲子を見届けてほしいです」。 BSジャパンでは今回、“闘う女”と題してベッキー、足立、そして蒼井の三人をドラマ作品でフィーチャーする。蒼井は「私がこの並びにいるのは不思議です。プレッシャーはありますが嬉しかったです」と心境を述べ、女性視聴者への意識について聞くと「男性に向けて仕事をすることが今まで多かったですけど、男性に媚びを売るのはスゴく嫌いです。咲子も、本心では媚びを売る子ではないと思います。まわりも彼女の芯の強さに惹かれていきますし、そうした闘う女の強さを最後まで維持していければと思います」と語った。

 蒼井は、2005年に出演したドラマ『嬢王』(テレビ東京)をきっかけに女優業を本格化。バラエティと並行して多くの作品に出演してきた。「それまで順風満帆に来たわけでもないですし、『蒼井そら』としての活動を辞めようと思ったことが何回もありました。『嬢王』に出てから、13年後にドラマで主演を張れるなんて考えもしませんでした。
『蒼井そら』を辞めなくて本当に良かったです」と白い歯をこぼした。

 近年は中国や香港、タイなどアジア圏の映画で活躍。日本で演技をするのは「久しぶり」だと言う。「友だちからは『女優だったの? 芝居できるの!?』と言われます(笑)。海外だと母国語があまり使えなくて表現力が乏しくなる分、言葉のイントネーションを勉強したり表情を必死に研究したりしてきました。日本語は感情が乗るから楽しいです」と自信をうかがわせた。

 今回のドラマでは、“元セクシー女優”ではなく“女優”としての姿を世間に見せたい思いが強いのか。そう尋ねると「そうですね! でも“元セクシー女優”って肩書、何なんですかね。“じゃあ、私はもうセクシーではないのか!”って思っちゃいます」と笑っていた。(取材・文・写真:桜井恒二)

 ドラマ『逃亡花』は、BSジャパンにて毎週土曜24時放送。
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