【写真】紫の手ぬぐいが似合う!? 豊川悦司『パンク侍』メイキングカット&場面写真集
映画『パンク侍、斬られて候』は、芥川賞作家・町田康が2004年に発表した同名時代小説を、宮藤官九郎が脚色し、石井岳龍監督のメガホンで映像化した、まさに“パンク”なエンターテイメント大作。豊川は本作の中で、物語の舞台となる黒和藩の実権を握る家老・内藤帯刀を演じている。帯刀は、上級武士としての魅惑的な気品を保ちながら、藩内の権力闘争を勝ち抜いてきた“食えない狸オヤジ”的な雰囲気を持つキャラクターだ。
豊川は自身の役について「内藤さんという人は、いろんな顔をそのシーンごとに合わせて変えてゆく人で、『あなたの会社にもこういう上司がいるかもしれませんよ』と言えるような、リアリティを持った人」と分析。さらに「中間管理職よりももう少し上の、“もう、本当に嫌だなーあの常務”という“常務感”のような雰囲気が出せればいいなと考えながら演じていました」と演技プランを語った。
豊川が語る“本当に嫌だなーあの常務という常務感”は言い得て妙で、劇中では綾野剛演じる主人公・掛に対して、高圧的な態度でいびったかと思えば、一転、フェミニンなムードで懐柔したりと、その独特すぎるアメとムチで見る者に一種異様な印象すら与えてくれる。
そんな個性的なキャラクターを演じる上で、豊川は石井監督から「とにかく近づいて芝居をしてください」と演出されたそうで、「普通は時代劇だと刀のツバとツバが触れる距離には入らないので、『こんなに近くていいのかな?』と思いましたが、本当に顔が触れるくらいに近づいて演技しました」と撮影を振り返る。
そして「そうしているうちに、僕が考えている内藤像ももう少しデフォルメしてもいいのかなと考えました」と豊川。「本を読んだときに、内藤には少し男色の気があるのかなと思っていて、主人公の掛とのやり取りをみても、単純に、掛が“好みのタイプ”なのでは? と考えたのです(笑)」と語り、「でもやり過ぎるとバランスを崩すので、ちょっと匂いが感じられるくらいのレベルで、メイクさんや監督と相談しながら演じていました」と明かした。
本作の石井監督と豊川は1994年の映画『エンジェルダスト』以来のコラボレーション。
豊川自身は「石井監督が僕のことを覚えてくれていて本当にうれしかったのですが、僕から何を感じて内藤役を充ててくれたのかな? と最初は思いました(笑)」と戸惑いを明かすが、『エンジェルダスト』で“両性具有のキーパーソン”という難役をあてがった石井監督の見立ては確か。爆発的な世界観を謳う『パンク侍』の中でも、豊川の魅力は確かに“爆発”している。
映画『パンク侍、斬られて候』は全国公開中。
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