【写真】キャサリン・ウォーターストン、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』インタビュー&場面写真
本作は、『ハリー・ポッター』シリーズの原作者J・K・ローリングが脚本を手掛け、エディ・レッドメインが魔法動物学者ニュート役で主演を務めるファンタジー・アドベンチャー。
前作のラスト、ニューヨークの波止場で別れを告げたニュートとティナは、劇中、グリンデルバルドが逃亡したパリで久々に再会を果たす。だが、あれから悪徳魔法使いを取り締まる“闇祓い”に復職したティナは、法の番人として見違えるほど力強い女性に成長。この変貌ぶりについてキャサリンは、「ニュートに振られたと思い込んだ彼女は、失恋の痛みを前向きに生きる力に変えた」と分析する。
「波止場で別れたあと、手紙のやりとりをしながら交流を持っていたのに、突然、ニュートが婚約したという誤報が飛び込んで(実はニュートの兄テセウスの間違い)、ショックを受けたティナは、自ら彼と縁を切ってしまうんです。彼女は、自分に同情しない忍耐と決意の人。高い基準を持った誇り高い彼女は、怒りと悲しみをバネに全身全霊で仕事に打ち込むことを選んだのです。つまりそれが、彼女にとっての“失恋対策”だったわけですね」。ところが、フタを開けて見れば、振られるどころかすぐに誤解が解けて、2人の心は急接近を見せる。
今回、ティナの“力強さ”と恋する“乙女心”は、衣装にも反映されているというキャサリン。「私が想像するに、ティナはオシャレに全く関心がなくて、年に1回、キッチンにあるハサミを使って、自分で髪を切っていたんじゃないかしら(笑)。
ところが、ティナ役をオファーされてからは、どんどんこの世界にのめり込んでいき、新作の撮影に入る前には、『ハリー・ポッター』の原作を最初から最後まで、全巻読み返すことが「儀式化しつつある」と語るキャサリン。「豊かで複雑な『ハリー・ポッター』の世界観をしっかり自分の頭の中に入れておくことによって、ティナ役のプレッシャーをはねのけ、自分の演技により集中することができますからね。
すでに全5部作の製作と、作品ごとに舞台となる都市が変わっていくことも発表されているが、“東京で、ついにニュートとティナが結ばれる!”なんてエピソードがもしかしたら実現するかも? ティナの成長とともに、ニュートとの恋の行方にも注目しながら、本作、そして今後のシリーズの展開を見守っていきたい。(取材・文:坂田正樹)
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は全国公開中。