第2シーズン(2017年4月~6月)の放送から2年、高視聴率をマークしたあの人気ドラマが早くも帰って来る。緊急事案対応取調班(通称・キントリ)の活躍を描く第3弾『緊急取調室』(テレビ朝日系)、主演はもちろん天海祐希だ。
「気心の知れた皆さんと再会するのが楽しみ」と語る一方で、チームの癒し担当だった故・大杉漣さんの不在に涙を浮かべる天海。「まだ実感がないけれど…漣さんは私たちの心の中にいる、一緒にかんばりたいですね」と、新シーズンに向けて決意を新たにした。

【写真】透明感あふれる「天海祐希」インタビューカット

 本作は、天海演じる叩き上げの取調官・真壁有希子を中心に、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「キントリ」のメンバー、梶山勝利(田中哲司)、菱本進(でんでん)、小石川春夫(小日向文世)らが数々の凶悪犯と一進一退の心理戦を繰り広げるサスペンスドラマ第3弾。今回より、塚地武雅(ドランクドラゴン)が刑事・玉垣松夫役で新メンバーとして加わる。また、彼らと火花を散らす捜査一課チームの渡辺鉄次(速水もこみち)、監物大二郎(鈴木浩介)らが引き続き脇を固める。

 「シーズン3まで続くドラマは初めてなので、緊張するとともに責任も感じます」と引き締まった表情で語る天海。今回もバッサリと髪を切って真壁役に臨み、「やはり役へのスイッチが入りますね」と気合い十分だ。閉ざされた取調室での攻防が見どころの本作では、毎回、豪華ゲストを迎えて激しい心理戦を展開するが、「私たちレギュラー陣はもとより、毎話来てくださるゲストの皆さんもかなり緊張されるみたいで。でも、撮影が終わると、緊張した分、達成感もかなり大きいようで、皆さん“楽しかった!”と言ってくださるんです。今回も、ゲストと繰り広げる生の舞台劇のようなお芝居を存分に楽しんでいただけたら」と意欲を見せる。 また、「気心の知れたキャストやスタッフの皆さんと、再びご一緒できることが何よりも楽しみ」と笑顔がこぼれる天海。なかでも、田中、でんでん、小日向らおじさまメンバーとの再会は喜びもひとしおのよう。


 「私が一番年下なんですが、一番威張っているんです。でも、それをおじさんたちが、“しょうがねぇなぁ”という顔をして一緒にその場を楽しんでくれるんです」とニッコリ。さらに、「皆さん本当におしゃべりで、おばちゃんみたいなんですよね。そう考えると、おじさんは年齢を重ねるごとにおばさん化し、おばさんはおじさん化するんですかね? 私も年々おじさん化しているので、もう同性みたいなもの(笑)。かわいいって言ったら失礼ですが、人として愛すべき方たちばかり」と目を細める。

 ただ、今回は、おじさんメンバーの“癒し”担当でもあった大杉さんの姿はない。「まだ実感が湧かない」という天海は、「漣さんがいないと“今日は撮影休み?”と思ってしまう自分もいて」と語りながら、目にうっすら涙を浮かべる。「誰からも愛されたとても素晴らしい先輩でした。お芝居のことからプライベートのことまで、なんでも相談に乗ってくださったし、第3シーズンをとても楽しみしてくださっていたので本当に残念です。でも、みんなの心の中に漣さんがいますし、漣さんだったらこう言うだろうな、漣さんだったらこうするだろうな、と思うことをきちんとやっていきたい。『キントリ』でこれだけ密な関係を作れたことに今は感謝しかありません」と、亡き大杉さんへの思いをかみしめていた。(取材・文:坂田正樹 写真:高野広美)

 ドラマ『緊急取調室』は、テレビ朝日系にて4月11日より毎週木曜21時放送(初回は15分拡大)。
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