【写真】『ジョーカー』フォトギャラリー
ホアキン演じる心優しい青年アーサーが、『バットマン』シリーズの悪役ジョーカーへと変貌していく衝撃のドラマを描く本作。
スピーチでは、亡き兄リバー・フェニックスとのエピソードを披露。「私が15歳、16歳だったある日、兄のリバーが、『レイジング・ブル』(1980)のVHSテープを持って、仕事から帰宅した。彼は私にその映画を観せてくれて、翌朝も、私を起こすと、もう一度観せてた。それで、“お前は演技をやるんだ。これがお前のやることなんだよ”と、僕の意志を確認することなく俳優として生きていけと言われれたんだ」と、リバーに背中を押され、俳優として生きていく覚悟を決めたことを明かした。
『レイジング・ブル』は、デ・ニーロが実在のボクサーの栄光と挫折の半生を演じ、アカデミー賞を受賞した作品。そんな思い出深い作品に主演していたデ・ニーロとの共演は夢のようだったという。「本人に会ったら、いろんな話を聞こうと胸を膨らませていたよ。なにしろ、相手はロバート・デ・ニーロだからね」とホアキン。
一方、監督・製作・共同脚本を務めたトッド・フィリップスは、デ・ニーロとの初対面の際、「撮影前にロバートの事務所に出向いて堂々と頼みました。“すみません、10分間だけ個人的な質問をさせてください。そのあとは必ずプロに徹しますから”と。結局、20分以上話をすることができたので、大満足でした」と打ち明けた。ファンとして接する時間を設けてもらったことに大喜びのフィリップスは、撮影に入ってからは「デ・ニーロとホアキンの9分間のシーンを撮影するのは、信じられない体験だった。どちらも僕が尊敬する人たちだから」と、今度は名優の共演に歓喜したことを振り返っている。
映画『ジョーカー』は10月4日より日米同時公開。