【写真】主題歌を担当するハナレグミと、沖田修一監督
本作は、文藝賞と芥川賞をダブル受賞した若竹千佐子による同名ベストセラー小説(河出書房新社)を、映画『横道世之介』『モリのいる場所』などで知られる沖田監督のメガホンで映画化。
75歳でひとり暮らしをしている桃子さん。1964年に身ひとつで上京してから55年。夫・周造と出会い結婚し主婦となり、2人の子供を育て、これから夫婦水入らずの平穏な日々を過ごそうと思った矢先、突然夫に先立たれた。ひとり家でお茶をすすり、図書館で借りた本を読みあさるうちに、46億年の歴史に関するノートを作り、万事に問いを立ててその意味を探求するようになる。すると、桃子さんの“心の声”が、ジャズセッションに乗せて内から外に湧き上がってきた。彼女の孤独な生活は、現在と過去を行き来し、いつのまにか賑やかな毎日に変わっていく…。
沖田監督は本作で初めて主題歌の作詞にも挑戦。主人公桃子さんの日常を監督作同様の優しい筆致で描いている。そんな<桃子さんの世界>に寄り添った歌詞を、是枝裕和監督作『海よりもまだ深く』(16)以来4年ぶりの映画主題歌担当となるハナレグミが、まるで語り掛けるように深く温かい歌声で軽やかに響かせる。作曲・編曲は、LITTLE CREATURESとしても活動し、2月に行われたハナレグミのワンマンライブ「THE MOMENT」にも参加した鈴木正人。
主題歌「賑やかな日々」について沖田監督は「歌詞をちゃんと書いたのは、初めてです。短い言葉の中に、映画への思いを詰めなくてはいけなかったので、難しかったです。以前から好きだった鈴木さんや、ハナレグミさんと一緒に、この映画の主題歌を作れることは、なんて贅沢なことなんだろうと思います。ずっと聞いていたいような、軽やかで、品があって、まるで桃子さんの日常みたいで、とても気にいっています」とコメント。
ハナレグミは「この時期何もできず部屋に引きこもっていたところに一筋の光明! にこやかな歌詞と美しいメロディーが届き、そしてその一曲を最高のミュージシャンと奏でられたことがとても幸せでした」としている。
映画『おらおらでひとりいぐも』は今秋全国公開。
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