俳優の中井貴一が主演を務める『連続ドラマW 華麗なる一族』(WOWOW)に、女優の内田有紀と麻生祐未が出演することが発表された。内田は主人公・万俵大介(中井)の愛人役、麻生は妻役を演じる。



【写真】『連続ドラマW 華麗なる一族』に出演する内田有紀、麻生祐未

 作家・山崎豊子の同名小説をドラマ化する本作は、大阪万博を間近に控えた日本の高度経済成長期、富と権力獲得の手段として、関西の政財界で閨閥(けいばつ)を張り巡らす阪神銀行の頭取・万俵大介を中心に、一族の繁栄と崩壊を描く。主人公・万俵大介役を中井、その長男・鉄平役を向井理、次男・銀平役を藤ヶ谷太輔が、それぞれ務める。脚本は前川洋一、監督は映画『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』などを手掛けた西浦正記。

 内田が演じる高須相子は、表向きは住み込みの家庭教師だが、実態はその他に2つの大きな役割を担っていた。まずは、今後の阪神銀行の拡大と万俵家の繁栄のために息子・娘たちの縁談をつかさどる閨閥作りだ。政官財界との繋がりを武器に、大介とともに政略的に組んだ閨閥が、着々とその実を挙げつつある。
そして、2つ目は大介の愛人であるということ。その政治力もさることながら、抜群の美貌の持ち主で、時として万俵家の娘たちをも圧倒し、大介を手なずけている。

 内田は「高須相子は万俵家に関わるキーマンとして大切な役どころですが、彼女の芯の強さと、心の奥底にある女性としての寂しさを丁寧に表現していきたいと思います。また、彼女は私がこれまで演じたことのない女性像。40代の女優として、自分でも見つけられなかった新しい顔を探し当てたいと思ってます」と語っている。

 一方、麻生演じる大介の妻・寧子は、京都の公卿華族の子爵を父に持ち、戦前に老女付きで万俵家に嫁いだ元来の令嬢。
戦後、昔のような執事や老女がいなくなり、家庭教師としてやってきた相子に妻・母の地位をじわじわと侵食され、妻妾同居という奇異な生活を強いられるようになるが、平静を保ち続けてきた。息子、娘たちからは確かな愛があり、感情が表立って出ない次男・銀平は特に、寧子の平穏を常に祈ってきた。寧子もまた、息子、娘たちの幸せを第一に願っている。実は寧子のそのうつろな目の奥には、物語の終局へとつながる、大介と鉄平の確執の秘密が隠されている。

 麻生は「『華麗なる一族』の一員に選ばれ、とても嬉しく光栄に思っています。今まで寧子を演じてこられた名優の方々に恥ずかしくないよう、慎重に演じたいと思います」とコメントしている。


 『連続ドラマW 華麗なる一族』は、WOWOWプライムにて2021年4月放送予定。