悪夢、発狂――伝説ギャング最晩年の狂気をトム・ハーディが熱演『カポネ』予告 (2020年12月17日)

俳優のトム・ハーディが、実在した伝説のギャングであるアル・カポネの最晩年を演じる映画『カポネ』より、予告編と場面写真が解禁された。【動画】トム・ハーディが全身全霊で演じた野心作『カポネ』予告編 本作は、歴史上最も有名なギャングであるアル・カポネの最晩年を、新たな視点で描いた衝撃作。血塗られた過去の悪夢にうなされ病魔に蝕まれていくカポネを、ただならぬ凄みをにじませて演じきったのは映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディ。そのほか、『ハウス・ジャック・ビルト』のマット・ディロン、『ツイン・ピークス』のカイル・マクラクランら個性派俳優たちが脇を固める。『クロニクル』『ファンタスティック・フォー』のジョシュ・トランク監督が自らのアイディアで企画を起こし、脚本・監督を務めた。 1940年代半ば、長い服役生活を終えたアル・カポネは、フロリダ州の大邸宅で家族や友人たちに囲まれ静かな隠居生活を送っていた。その頃はかつて“暗黒街の顔役”と恐れられたカリスマ性はすでに失われ、梅毒の影響による認知症を患っている状態だった。 一方、そんなカポネを今も危険視するFBIのクロフォード捜査課は、彼が仮病を使っていると疑い、隠し財産1000万ドルのありかを探るために執拗な監視活動を行っていた。やがて病状が悪化したカポネは、現実と悪夢のはざまで奇行を繰り返し、FBIや担当医を困惑させ、愛妻のメエも彼の真意がつかめない状況に。果たしてカポネは、本当に身も心も壊れてしまっていたのかー。 予告編は、カポネが暗黒街のギャングとして栄華を極めていた頃の映像からスタート。続いて、かつてのカリスマ性が失われた現在のカポネが、認知症の影響により自ら生み出す悪夢に苛まれ苦しむ様子が映し出されていく。家族との食卓で突然「お前ら殺し屋だろ！」と叫び暴れ出すカポネ。そんなカポネを「奴は生粋の大ウソつきだ。病気は演技かも」と疑うFBI捜査官は、カポネを尋問し巨額の隠し財産のありかを探る。更にFBIだけでなく、家族や仲間、親友からも隠し財産のありかを問われ、カポネは徐々に悪夢に飲み込まれていく。 そしてついにカポネは、はだけたバスローブとブリーフ姿で闊歩し「ハイエナどもめ！」と発狂しながら銃を乱射。狂気じみた表情で銃を乱射するカポネと、彼の血塗られた過去の映像が混じり合い、終盤は濁流に呑み込まれたカポネの姿に「壊れているのは、世界か、俺かー」というキーフレーズが重なり、前を見据えるカポネのアップ映像で終了。ブライアン・デ・パルマ監督作『アンタッチャブル』（1987）でロバート・デ・ニーロが演じたカポネとはまた異なる、トムの凄みあふれるカポネに期待が高まる予告編となっている。 映画『カポネ』は2021年2月26日より全国公開。