久々の開催となる日米野球(12日開幕)を前に、野球日本代表“侍ジャパン”が10日、福岡・ヤフオクドームでソフトバンク&日本ハム連合チーム相手に、散発の4安打で完封負けした。この試合のテレビ中継の解説者として同球場を訪れた1人が、中日OBの立浪和義氏。

聞けば最近、現場復帰を焦り「裏工作」した影響で、落合博満GMの逆鱗に触れ、大騒動を巻き起こしていたというのだ。

 この日、8回まで3安打しか打てなかった侍ジャパンの打撃陣は、完全に実戦から遠ざかったことから勘が鈍っていた。その気持ちは、彼も同じかもしれない。2009年限りで現役引退した立浪氏は、翌年からプロ野球解説者として活動開始。12年10月からは、翌年の「ワールド・ベースボール・クラシック」を見据えて就任した山本浩二監督率いる“侍ジャパン”の打撃コーチに就任した。

「チームでは特に、日本ハムの中田翔を徹底的に指導。
そのおかげかどうかは別として、中田は今季、4番として大活躍。侍ジャパンの主砲へと成長を遂げました」(球界関係者)

 それにかなり気をよくした立浪氏は、行く先々で「中田はスゴい!」を連呼。

「まるで自分が育てたと言わんばかりに吹聴している立浪氏の姿を、苦笑しながら見つめる球界関係者も多かった」(同)

 今回、侍ジャパンの監督が小久保裕紀氏に代わっても「『なんで俺に声がかからないんだ!?』と憤慨していた」(スポーツ紙野球デスク)。そこで終わっておけばよかったのだが、一度ユニフォームに袖を通した味は、忘れられなかったようだ。

「10月中旬、立浪氏は極秘で、出身である中日の球団幹部と接触。低迷するチームに再建策を提言しながら、次期監督やコーチでの入閣ができないか売り込んだようなんです。
これを知った落合GMが『俺が知らないところで、アイツは何をやってるんだ!』と大激怒。『俺がいるうちは、絶対に球団には近づけさせるな!』と指令を出したといいます。野球人として、再びユニフォームを着たいという気持ちはみな同じですが、球団のトップであるGMをすっ飛ばして、半ばクーデター的な形での入閣を狙ったやり口が、落合氏の逆鱗に触れる結果となったようですよ。先日、10年ドラフト2位で入った吉川大幾が、たった4年で戦力外になったのも、立浪氏と同じ高校出身で、彼がかなり目をかけていた影響があるとまでいわれています」(同)

 現役時代から、黒いウワサが絶えなかった“ミスタードラゴンズ”に、明るい未来はやってくるのか――。