テレビ東京系『開運!なんでも鑑定団』を3月末で降板する俳優の石坂浩二に対し、一部番組関係者が「ヤクザと付き合いがある」などとウソの悪評を流していた疑いがあることがわかった。

 石坂は美術品などに造詣が深いことを生かして、1994年の番組開始から出演を続けてきたが、近年は出演しているのにオンエア上では発言のほとんどがカットされ、視聴者や番組観覧者から不自然さを指摘する声が相次いでいた。



 一部報道では、その理由として石坂を辞めさせたい番組の制作責任者、Aプロデューサーの意図的な嫌がらせだとされたが、局側はこれを否定。同局の高橋雄一社長も「ちょっと意外な取られ方をしている」などとしていた。

 石坂とA氏の確執は番組関係者のみならず、局内では広く知られていたようで、関係者からは「Aさんは『石坂のジジイがまだ辞めない』と、平然と公言していた」「その問題は2年ぐらい前から局内でタブーになっていた」などといった話が聞かれた。

「5年前に島田紳助さんが降板して、Aさんは番組を大きく変革するため、もっとお笑いの要素を強くしたかったようでしたが、石坂さんはその逆。教養的にお宝の価値にまつわる話を伝えたいと主張して、ぶつかっていたようです。司会の今田(耕司)さんはあまり美術品の勉強をしない人らしいので、石坂さんは必要な人だと思うんですけどね」(テレ東、別番組のディレクター)

 ただ、石坂に対する仕打ちは編集カットのみならず、陰でトンデモないことが起きていたようだ。
同ディレクターが打ち明ける。

「島田さんが暴力団問題で消えたことを悪用したのか、編集カットが局内で話題になっていたとき『石坂さんもヤクザと付き合ってる疑いがあるから出せない』なんてウワサが流れたんです。番組関係者から直接、耳にしたわけではないですが、Aさんが触れ回っているという話でした。でも、石坂さんは昔、東映京都撮影所の“ケツモチ”であるヤクザの介入に抵抗したから『水戸黄門』(TBS系)への出演が短命に終わったという伝説があるほどヤクザ嫌いで有名なので、ウソとしか思えない悪質な話です」

 A氏がそんなウワサを本当に流したかどうかは定かではないが、局側は石坂の降板を発表し、A氏を守った。ただ「陰湿なイジメ」というテレ東への批判が広がるや、石坂を急きょ系列のBSジャパンで始まる新番組『開運!なんでも鑑定団 極上!お宝サロン(仮)』の司会に就任させることにしている。

「でも、BS番組は出演料もかなり下がりますし、視聴者も減るので、受け皿としては小さいですね」と前出ディレクター。


 いずれにせよ、テレビ番組は最終的に視聴率が高ければ結果オーライ。番組分裂となって後味の悪い長寿番組だが、本当の決着は視聴率という明確な形で出てくるかもしれない。
(文=ハイセーヤスダ)