SMAP解散騒動を機に、世間からの風当たりが強くなり、「弱体化」がささやかれるジャニーズ事務所。

 いまお茶の間で人気者なのは、菅田将暉山崎賢人坂口健太郎窪田正孝福士蒼汰松坂桃李など、「朝ドラ」出身俳か戦隊特撮モノ出身俳優、あるいはその両方「特撮→朝ドラ」のルートをたどってきた人が実に多く、ジャニーズにとっては厳しい時代となっている。



 しかし、そんな中、ジャニヲタたちがいま、熱い(?)視線を送り、一方的に「嫉妬」し、強烈に「敵視」している人物がいる。

 それは、「高身長イケメン俳優」たちでもなければ、EXILE系でもない。新垣結衣の主演ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)により大ブレークした、星野源である。

 もちろん「ジャニーズも星野源も好き」という女性も多数いる。だが、ジャニヲタたちが集うネット上の掲示板などには、星野について日々、「どこがいいのかわからない」「顔がブサイク」「気持ち悪い」「嫌い」などの悪口が書き込まれているのだ。

 単純に高視聴率を叩き出し、人気急上昇中なことへの嫉妬心はあるだろう。
売れるとアンチがつくのは、どの世界も同じであり、ここまで悪口が盛り上げるのは「星野源が規格外に売れた」証しではあると思う。

 とはいえ、文句を書き込みつつも、『逃げ恥』を毎回毎回熱心に見ているわけだから、単なる人気への嫉妬だけでは説明のつかない、何かしら引っかかるものが根底にあるのではないか?

「星野を好きになったら何かに負ける気がする」という女性たちが、「#星野源に屈しない会」のハッシュタグをつけ、盛り上がっているが、ジャニヲタにとっては星野の何がそんなに気になってしまうのか?

 ジャニーズに詳しい編集者は言う。

「星野さんや坂口健太郎さんなど、いわゆる『塩顔』ブームは、ジャニヲタにとっては脅威なんですよね。ジャニーズの中にももちろん塩顔タイプはいますが、人気者はあくまでパッチリ二重まぶたでキラキラな瞳の王道アイドルタイプ。そんなジャニヲタにとって、星野さんの細い目は『死んだ目をしてる』と感じられ、『それがウケる世の中=ジャニーズは時代からズレてしまっているのではないか』と不安になる部分があると思います」

 また、星野の「サブカル人気」も、ジャニヲタにとっては脅威なのではないかという。

「サブカル女子は『私だけが(星野の魅力を)わかる』といった“意識高い系”の空気を漂わせていますよね。
そういった“意識高い系”からは、ジャニーズは演技力やパフォーマンス力などをまったく顧みられることもなく、単に『ジャニーズ』というだけで見下されることも多いもの。そういったサブカル女子へのいら立ちがあるからこそ、彼女たちが星野さんをやたらと持ち上げれば持ち上げるほど、ジャニヲタは『星野のどこがいいのかわからない』と言いたくなるのでは?」(同)

 また、ジャニーズ好きのライターは言う。

「星野さんの、草食系に見えて『エロ』を自称し、実際には肉食系であるところや、『癒やしキャラ』『優しそう』に見えて辛辣な発言が多く、毒を吐いたり、神経質だったりするところ、おとなしそうに見えて自己愛や自己主張が強いところ、人付き合いが非常にうまく、要領が良いところなどが、ジャニヲタにとってはキツそうに思えたり、如才ない感じがしたりして、警戒心を煽るのではないかと思います。ジャニヲタにはむしろ、キレイな顔なのにプライベートではあまりモテなさそうなタイプや、『肉食』発言をしたがるくせに童貞臭いタイプ、オラオラ発言をしてみせても実はビビりなタイプ、要領が悪くて不器用なタイプ、友達があまりいなくて交友関係の狭い『ぼっち』『ひきこもり』キャラが好きな人が多いですよね」

 しかし、星野の「いじめられっ子経験」や「イケてなかった過去」などは、まさにジャニヲタ好みの「母性本能くすぐり系」にも思えるが……。

 実際、文句を言いつつも、ずっと『逃げ恥』を夢中で見ているジャニヲタたちは、ドラマが終了したら、さぞかし寂しくなるに違いない。嫌よ嫌よも好きのうち!?