今年もTBSで放送予定の『キングオブコント2021』。これが吉本興行にとって大きな転換期になる大会になるかもしれないという。
「今年のキングオブコントは霜降り明星が優勝すれば粗品さんがM-1、R-1に続いて3冠となります。マヂカルラブリーの野田クリスタルさんも同じく3冠となるので話題性はバツグン。今回から即席ユニットの参加もOKで、2014年優勝コンビのシソンヌと、同年準優勝コンビのチョコレートプラネットがユニットを組んだ『チョコンヌ』も初お披露目になる。毎年、M-1ほどは盛り上がらなかったキングオブコントが注目を集める年になりそうです」(民放関係者)
TBSは、吉本興業とタッグを組んで第7世代の売出しをより強化していく予定だとか。
「吉本の若手の売出しといえば、ダウンタウンやナイナイを始めフジテレビの独壇場でしたし、現在も『新しいカギ』で霜降り明星を売り出そうとしていますね。ただ、フジの力が弱くなっているので、吉本も別の相手を探しているところだとか。
『ラヴィット!』は視聴率こそ低いですが、広告が売りやすい番組として独自の路線で評価を得ていますし、吉本サイドも制作陣に加わっていて協業のような形で番組を作っています。MCの麒麟の川島明も、同番組のおかげでお茶の間の知名度や好感度が高まっていて、新しいCMの話もいくつか舞い込んでいるようです。TBSにしても、吉本との関係性を強化するにはいいタイミングなのでしょう」(制作会社幹部)
そこで、今回のキングオブコントをきっかけにTBSでも“第7世代”の売り込みを強化するという。
「霜降り明星がキングオブコントで優勝することで、第7世代ブームがまだまだ健在であると世間に印象づけることができます。そういった意味では、粗品が3冠を取ることが必須条件になりますね。
吉本はなぜ、今さら第7世代の売出しに焦っているのか? 原因は、ジャニーズ事務所にありそうだ。
「嵐が活動休止したことで、ジャニーズ事務所のテレビ業界への影響力がかつてなく弱まっています。そのジャニーズ枠を吉本芸人で制圧しようという考えなんです。現に、EXITは『Mステ』で新曲の初パフォーマンスをしたりミニアルバムの発売など、ソニーと組んで音楽活動を本格化させる予定です。
一時期のテレビは、SMAPやTOKIO、嵐などがお笑い芸人に代わってバラエティ番組を席巻し、高視聴率をマークしてきたが、吉本を中心にいよいよ芸人の逆襲が始まるか?