エンターテインメント性の高さと選手たちのキャラクターの強さが人気の「DDTプロレスリング」内で、飛ぶ鳥を落とす勢いを見せるユニット『The37KAMIINA(サウナカミーナ)』。その名の通りサウナをこよなく愛し「DDTをサウナにする!」と息巻くのは、竹下幸之介、勝俣瞬馬、上野勇希、MAO、小嶋斗偉という、団体の未来を背負って立つ次世代レスラー5人だ。今年2月には初のプロデュース興行を成功させるなど、プロレス界で大きな躍進を遂げる彼らが、試合さながらのチームワークでプロレスとサウナの魅力を語り尽くす、“読んでととのう”連載も6回目に突入。今回は5人の関係性を相関図としてまとめてみることになったが……。
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「筋肉師匠」「飲み友達」…末っ子から見たThe37KAMIINAとは?
――昨年11月に、小嶋さんがThe37KAMIINAに加入されたということで、今回は、改めて5人の関係性を深掘りしていきたいと考えています。
勝俣 おいおいおい「飲み友達」って、マジかよ……。
一同 笑
勝俣 上野なんてただの「先輩」だし(笑)。
――MAOさんへの「フリメイクアーティスト」がよくわからなかったんですが、前回の記事でお話を聞いてなんとなく理解できました。
MAO 小嶋へ“振り“を最初にすることが多いから。
小嶋 MAOさんは、いろんなイジり方をしてくれます。
上野 そうそう。MAOさんが小嶋に対するイジリしろを最初に見つけて、それでみんながイジるっていう流れがあるんで。
竹下 それで、小嶋は「竹下さんとの関係性は?」って聞かれて「筋肉師匠」って書いたわけ?
上野 書き方の例もいろいろあった中でね(笑)。
竹下 そうだよ。例えば「トレーニングを教えてもらってます」とかでも別にいいわけよ。
勝俣 上野に関してはただの「先輩」だからね。なにもついてないから。
竹下 これは完全にイジってるでしょう。
勝俣 そういう疑惑が出てきますね。
小嶋 イジってないです!
――そんな勝俣さんは、全員に「大好き」って書いてますね。
上野 僕はこれ見て「勝俣かましてんな」って思いましたよ。
勝俣 ふへへ。
上野 29歳になって、ここでもうひと押し自分のことを可愛いと思ってもらいたがってますね。そんなこと言ったら、僕たちだって「大好き」前提で話してますから!
――上野さんのことは「意外にバカで可愛くてほっとけない」とも書いてましたよ。
上野 ……それはありがとうございます(笑)。
――勝俣さんにはいっぱい思いを書いていただいたので、説明はいらないですね。
MAO でも、小嶋の「飲み友達」って面白いな。
竹下 先輩を「飲み友達」て(笑)。
勝俣 本当にショックだわ。自分でも思うぐらいDDTの中で一番可愛いがってるのに、そんな関係でしか見てなかったのかって。しかもご飯はよく行くけど、一緒に飲みに行ったのなんて数えるくらいだし。
小嶋 でも、ご飯に行ったら絶対に飲むじゃないですか。
勝俣 飲まねえよ(笑)。
上野 もはや、アルハラされてる人の言いぐさだ(笑)。
勝俣 まあ、でもとにかく僕は本当にみんなが大好きだってことを伝えたかったんですよ。
上野 勝俣さんは、ほんと人好きだから。
勝俣 でも、嫌いな人には近寄らないし、仲良くもならないから。
MAO 確かに、瞬馬の壁って結構あると思う。
勝俣 こう見えて、結構壁を作っちゃう人なんです。だからこそ、The37KAMIINAとの関係はすごく大事に思っているし、その気持ちは言葉にしないと伝わらないと思うから。
上野 常日頃から口にしてますよね。
竹下 たぶんそれは『バチェラー』で学んだな。最近、彼は『バチェラー』にハマってるから。
勝俣 いや『バチェラー』見る前にこれ書いたから!(笑)。
――MAOさんが家族になぞらえていたのも面白かったです。ママが上野さんなんですね。
勝俣 確かに。しっかり者で、まとめ役だからね。
上野 小姑やからね。口うるさいから(笑)。
MAO で、竹下さんは明らかにパパ。
竹下 大黒柱としてやらしてもらってます。
MAO 瞬馬は歳の近い兄って感じで。
上野 一つ二つしか違わない「しゅんま」と「まお」で呼び合う兄弟ね。
MAO で、僕らが中学生くらいだとしたら、最近生まれた弟がこれ(小嶋)。
勝俣 自分ひとりじゃまだなにもできない赤ちゃんだ。
上野 生後4カ月くらいで、バブバブ言ってる。
MAO そう、そう。
――せっかくなので、いつか家族写真を撮りたいですね。
MAO いいですね~。
――上野さん、女装いけますか?
上野 ぜんぜん大丈夫ですよ! 小嶋は赤ちゃんいける?
勝俣 オムツいける?
竹下 よだれ掛けとおしゃぶりつけて。
小嶋 そこまでしますか……?
勝俣 もちろん! ぜひ、やりましょう(笑)。
――上野さんは、全体的にあっさり書かれていたので詳しく聞いていきましょう。まず、小嶋さんを「ツッコミマシーン」 と回答しています。
上野 そうですね。小嶋は程度の低いボケからちょっと角度を変えたボケまで、 全部突っ込んでくれるんですよ。
小嶋 あ、僕がですか?
勝俣 (小嶋は)ボケのイメージかもしれないけど、意外とね。
小嶋 どちらかというと、いつもツッコミ待ちですよ。
竹下 いや、小嶋はツッコミよ。結局、みんな小嶋のことをイジるから、イジられに対してすべてツッコミで返してますから。
上野 全部返してくれるし、それが面白いんですよ。
ーーなるほど、返しのツッコミですね。そしてMAOさんに対する「変態要素」というのは?
上野 僕なんかはある程度、常識的に育ってきているので、リングの上であんなことしたい、こんなことしたいって変態チックなことも考えはするんですけど、なかなかできない。でも、MAOさんは普段からそういうことをずっとやり続けてるんですよ。クレイジーというか。
竹下 MAOは奇人やな。
MAO ちょっと人とズレてるところはあるかも。自分ではそんなにヤバいと思ってないんだけど。
勝俣 でも、ヤバいんだよね(笑)。
上野 そうそう。
竹下 MAOはトウモロコシを食べないんですよ。別にアレルギーでもなんでもないんだけど、ポリシーで。
MAO トウモロコシは宇宙から来た食べ物って信じていて。だって、鉄をも溶かす人間の胃が唯一消化できないものなんですよ。おかしいでしょう?
上野 ……っていう感じで、僕が心の底でさらけ出したいようなものを、MAOさんは常にオープンにしているので、側にいて自分の中の変態の部分が満たされるようなところがあるんです。
――そして、勝俣さんが「心のエナジードリンク」ですね。
上野 そうですね。こうやって人のことを好きでいてくれるし、見ていて元気になるんです。試合もサウナもすべてに全力だから、なんていうか、可愛いなって思いますね。
勝俣 これはうれしいことを書いていただきましたよ!
上野 ありがとうございます(笑)。
――竹下さんとは、実際に高校の同級生ということで「同級生」と書いています。
勝俣 さらっとしてる。
上野 去年は「D王 GRAND PRIX」の決勝戦を争いましたし、もちろんプロレス入りのきっかけだとか、いろいろありますけど、大きくわかりやすいところをひとつピックアップするなら、やっぱり「同級生」というところなのかなと。
ーー同級生と同じ団体に入って同じユニットで活躍するっていうのは珍しいですよね。
上野 そうですね。僕らが通ってた大阪の高校は男子が少なかったので、クラスが別でも男同士で集まることが多くて、そこからの仲なんです。プロレスを知るきっかけになった人でもあるし、デビューしてからもプロレスを教えてもらったプロレス師匠でもありますし、もちろん筋肉に関してもトレーニングを教えてもらったり……。
竹下 誰が「筋肉師匠」やねん!
上野 はい(笑)。僕の「筋肉師匠」でもあるんですけど、そういうのが多すぎて、いろいろまとめると「同級生」いうところに集約されているかなと思います。
勝俣 ここは絶妙な関係なんですよ。
前半戦はここまで!後半は竹下のThe37KAMIINAへの思い、さらには関係性の変化をたっぷりお届け致します。
(インタビュー/森野広明)
<インフォメーション>
旗揚げ25周年記念大会
「Judgement2022」
DDT旗揚げ25周年を記念して、約3年ぶりの両国国技館大会が開催される。メインイベントではKO-D無差別級チャンピオンである竹下幸之介を相手に、遠藤哲哉が王座奪取を挑む。さらに、タレント・LiLiCoの引退試合も決定。DDTの過去・現在・未来が交錯するビックマッチに刮目せよ!
日程:3月20日/会場:両国国技館
チケットは公式チケット購入フォームほか、チケットぴあ、ローソンチケット、e +、書泉グランデほかにて発売中
プロレス動画配信サービス「WRESTLE UNIVERSE」でも独占生中継いたします!
<プロフィール>
竹下幸之介 (たけした・こうのすけ)1995年生まれ、身長187センチ、O型。大阪府大阪市出身。高校在学中の2012年にデビュー。日本体育大学卒。KO-D無差別級王座最多防衛記録保持、2021年度プロレス大賞「敢闘賞」受賞など、DDTの未来を担う若き逸材として注目を集める。上野とは咲くやこの花高等学校の同級生。
勝俣瞬馬(かつまた・しゅんま)1992年生まれ、身長167センチ、B型。千葉県柏市出身。2014年デビュー。レスラーのかたわら、SAUNACHELIN 2021にランクインしたサウナ施設「SeaSaunaShack」(千葉県館山市)の総支配人としても活動。熱波師、サウナ・スパ健康アドバイザー、サウナ・スパプロフェッショナル(管理士)の資格を持つ。
上野勇希(うえの・ゆうき)1995年生まれ、身長174センチ、B型。大阪府八尾市出身。2016年デビュー。器械体操経験者であり、美しい空中技を得意とする。ドラマ『警視庁ゼロ係 シーズン5』(テレビ東京系)にも出演するなど、マルチに活躍中。
MAO(まお)1997年生まれ、身長180センチ、O型。宮城県大崎市出身。YouTubeに「中学生プロレス技やってみた」という動画を投稿したことをきっかけに、2015年デビュー。DDTの社長である高木三四郎選手を、社用車ではねるなど破天荒な試合が魅力。
小嶋斗偉(こじま・とうい)
1999年生まれ、身長177センチ、O型。埼玉県さいたま市出身。2020年デビュー。デビューを前に秋山準から直接指導を受けるなど将来を嘱望される。怪我による欠場明け復帰戦となった2021年11月3日に自力初勝利を挙げ、念願のThe37KAMIINA入りを果たした。