ドラマ公式サイトより

 月9ブランドがふたたび低迷期?

 北川景子主演のフジテレビ系月9ドラマ『女神[テミス]の教室~リーガル青春白書~』が苦しい戦いを続けている。平均世帯視聴率こそ初回10.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったのが、第4話には6.5%となり、4ポイントもダウン。

下落幅では今期ワースト作品だ。

「1月30日放送の第4話は、裏番組の『しゃべくり007』(日本テレビ系)が木村拓哉綾瀬はるか出演の2時間スペシャルで、普段は8%前後なところ、12.7%にまで跳ね上がったため、その影響と見られました。しかし翌週の2月6日放送の第5話は6.8%と微増程度におさまり、6%台から抜け出せない状態。同じような展開の話が続いていたため、視聴者離れが起こったものと見られます。現状、世帯視聴率の全話平均は7.74%で、北川景子主演の民放連ドラとしては今のところワースト作品。また、月9枠が全話平均8%以下に落ち込むのは、平成以降のワースト作品となる2018年1月期の『海月姫』(全話平均6.09%)以来、実に5年ぶり。

TBSの日曜劇場ほどではないにせよ、フジの月9は“とりあえずその時間帯に点けている”固定層が少なからずいる枠ですが、また月9ブランドが低迷しつつあるようですね」(テレビ誌記者)

 2010年代前半頃まではヒット作の宝庫だった月9だが、2010年代後半は低迷期に入り、特に2017年~2018年は6%台のワースト3作品を生み、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の第3シーズンを除いては良くても10%台という時期だった。しかし、後に映画化もされた2019年4月期の『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』あたりから盛り返していたのだが……。

 今期の『女神の教室』は、世帯視聴率以外の指標もふるわないという。

「TVer総合ランキングでは、第2話からカンテレ制作の月10ドラマ『罠の戦争』に阻まれて総合首位を取れなくなり、第3話あたりからトップ5以下、トップ10以下に落ちるスピードが早くなってくるなど低迷が目立つように。お気に入り登録者数では、今期の民放GP(ゴールデン・プライム)帯ドラマで世帯視聴率ワースト2位となりそうな『忍者に結婚は難しい』にも抜かれてしまっています。オリコンによる『ドラマ満足度ランキング』でも第3話からトップ10圏外となっており、REVISIOによる『番組視聴質ランキング』(テレビの前にいる人のうち、テレビ画面に目を向けていた人の割合=注目度をランキングしたもの)ではトップ10に入れたのは初回放送のみでした。

 視聴者のみならず、2月のフジテレビ番組審議会でも、放送作家の小山薫堂さんや脚本家の井上由美子さんから、模擬裁判を軸とした構成の弱さや、主人公の存在感の乏しさを指摘されるなど内容に厳しい意見があがってましたね。主演の北川景子以上に、二番手のはずの山田裕貴の出番の少なさも問題でしょう」(同)

 今期のGP帯フジテレビドラマは、水曜10時の『スタンドUPスタート』が視聴率3%台を連続して叩き出しているほか、TVer人気などでも“爆死”中で、唯一、木曜劇場の『忍者に結婚は難しい』がTVer人気で健闘している状態とされる。

「もっとも成功しているのは、主演・草彅剛の円熟した演技を始め高く評価されている『罠の戦争』ですが、これは制作・著作がフジと長らく仲の悪いカンテレですからね。視聴率、TVer人気、オリコン満足度などさまざまな指標で他のフジGP帯ドラマを上回っている状態で、フジとしてはいい気はしないでしょう。また、深夜帯では土ドラの『三千円の使いかた』も評判ですが、これも制作は東海テレビです」(同)

 こうしたなか、フジテレビは早くも4月期の月9に注力しているようだ。2020年、2021年と新春ドラマスペシャルとして二度放送されてきた『教場』シリーズの連ドラ化となる『風間公親-教場0-』だ。

2020年の第一弾はギャラクシー賞テレビ部門1月度月間賞に輝くなど高く評価され、主演の木村拓哉にとって新たな代表作になったとの声もある。

「これまでのシリーズの“過去編”ということでやや視聴のハードルが上がりますが、豪華出演者を予定しており、“キムタク9年ぶりの月9復帰”というトピックとともに華々しく盛り上げていく様子。劇中、主人公の風間と組む新人刑事が5人登場する予定で、それぞれバディを組んでいくようですが、第一弾として木村と初共演となる新垣結衣の出演が10日に発表されたばかり。他にも、菅田将暉北村匠海といった主演級の俳優が出演するとの噂で、月9の低迷を止めるだけでなく、月9ブランドを改めて再提示するための起爆剤となることが期待されているようです」(芸能記者)

 はたして『風間公親-教場0-』は冬ドラマの絶不調も吹っ飛ぶような大ヒットとなるだろうか。

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日刊サイゾー2023.01.28