「しーじゃとうっとぅ」は沖縄のヤンキーの絶対の掟であり、桎梏 【橘玲の日々刻々】

       

 サキはその後、かねて交流のあった暴走族の後輩とつき合いはじめ、2009年には子どもと4人で暮らすようになった。警察に勾留されたことをきっかけに彼は暴走族を引退し、鳶として働くことをサキに誓った。2013年には入籍し、彼とのあいだに子どもをもうけた。旅行好きな両親の影響で、最近はよく家族で旅行に出かけるという。

 打越氏が調査を始めて10年たった2017年、ゴーパチで知り合った10代の若者たちはサラ金の回収業、金融屋の経営、スロットの台打ち、性風俗店の経営、ボーイ、型枠解体業、鳶、塗装、左官、彫師、バイク屋、ホスト、キャバクラ嬢、弁当屋、主婦になっていた。なかには「シャブ中(覚せい剤中毒)」で消息不明になったり、内地の刑務所に収監された若者もいた。

 ここで紹介したのは『ヤンキーと地元』のごく一部だが、「地元=共同体」に密着した若者たちの生活は大半が過酷だった。10年にわたってそんな「見えざるひとびと」を追い、彼らの人生を浮き彫りにした打越氏の研究から、これまで知らなかった(知ろうとしなかった)世界がこの日本にあることがわかるだろう。

橘 玲(たちばな あきら)

作家。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ヒット。著書に『「言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)、『国家破産はこわくない』(講談社+α文庫)、『幸福の「資本」論 -あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』(ダイヤモンド社刊)、『橘玲の中国私論』の改訂文庫本(新潮文庫)、『もっと言ってはいけない』(新潮新書) など。最新刊は『働き方2.0vs4.0』(PHP研究所)。

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2019年4月25日の経済記事

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