「いきなり！ステーキ」のペッパーフードサービス、 株主優待券の有効期限を延長！ 優待利回りは4％超も 業績低迷＆新型コロナで、株価は半年前の約4分の1に

　ペッパーフードサービスは、毎年6月末と12月末時点の株主を対象に株主優待を実施しており、内容は「100株以上を保有する株主に、保有株数に応じて年2回、自社グループの店舗で利用できる『株主優待券』もしくは『自社商品』を贈呈」というもの。

　今回、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2019年6月末の株主に贈呈されている「株主優待券」の有効期限を延長することを発表した。従来「株主優待券」の有効期限は“2020年4月末まで”だったが、2カ月延長して“2020年6月末まで”になるとのことだ。

　このところ、外食優待株は次々とこうした優待券の有効期限の延長を発表している。外食大手のクリエイト・レストランツ・ホールディングスや子会社のSFPホールディングスも、そろって「優待食事券」の有効期限を延長することを発表した。また、コロワイドのように、一時的に株主優待を拡充して、外食産業に活気を取り戻すことを目指す企業もある。今後も、外食優待株の動きには注目しておいたほうがいいだろう。

　ペッパーフードサービスの2020年4月8日時点の株価（終値）は428円なので、株主優待利回りを計算すると、以下のようになる（※年2回、「株主優待券」を受け取ったものとする）。

（100株保有の場合）
投資金額：100株×428円＝4万2800円
優待品：株主優待券2000円分
優待利回り＝2000円÷4万2800円×100＝4.67％

（300株保有の場合）
投資金額：300株×428円＝12万8400円
優待品：株主優待券6000円分
優待利回り＝6000円÷12万8400円×100＝4.67％

（1500株保有の場合）
投資金額：1500株×428円＝64万2000円
優待品：株主優待券1万2000円分
優待利回り＝1万2000円÷64万2000円×100＝1.86％

（3000株保有の場合）
投資金額：3000株×428円＝128万4000円
優待品：株主優待券1万8000円分
優待利回り＝1万8000円÷128万4000円×100＝1.40％

　ペッパーフードサービスの株主優待は、自社グループの飲食店で利用できる「株主優待券」。今回、2019年6月末に贈呈された分について、有効期限が2カ月延長すると発表した。株主優待利回りは100株保有時で4.67％と高水準だが、同社は「コロナ・ショック」以前から業績が低迷しており、2019年12月期の期末配当が無配となって、2020年12月期の配当予想も無配。このため、株価は下落基調が続いており、2019年10月1日の終値は1630円だったが、本日（2020年4月8日）の終値428円と、この半年の間に株価は約4分の1まで下落している。今回の「コロナ・ショック」でさらなる打撃を受けることが予想されるため、株主優待利回りが高利回りとはいえ、新たに投資をする場合は十分注意したほうがよさそうだ。

　ペッパーフードサービスは、「いきなり！ステーキ」や「ペッパーランチ」などを展開する企業。2月14日時点で2020年12月期（通期）の業績予想を発表していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、3月13日に予想をすべて「未定」と修正した。また、3月25日には、2019年12月期の有価証券報告書に「継続企業の前提に関する事項」を注記すると発表し、翌営業日以降、大幅に売られる展開となっていた。