伊藤忠商事が発表した2020年3月期の決算短信によると、2021年3月期の予想配当は中間配当(9月)が「44円」、期末配当(3月)が「44円」、合計の年間配当額は「1株あたり88円」となっている。
伊藤忠商事の2020年3月期の配当は「1株あたり85円」だったので、前期比で「3円」の増配となる。今回の増配発表によって、伊藤忠商事の配当利回り(予想)は4.07%となった。
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伊藤忠商事は配当予想を前期比で「増配」の「1株あたり88円」としているものの、業績予想については、新型コロナウイルス感染拡大の影響について「現状精査できるリスクを最大限織り込んだ」という前提で「減益」となっている。新型コロナウイルスによる影響が拡大・長期化するなどして、想定よりも業績が大きく下がった場合には、配当予想に影響が出る可能性も考慮しておいたほうがよさそうだ。
また、伊藤忠商事と同じ大手総合商社である三菱商事も2021年3月期の増配予想を発表しており、5期連続増配となっているのでチェックしておこう。
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(予想)
伊藤忠商事は2016年3月期から連続増配を継続している。そのため、2021年3月期の配当予想「1株あたり88円」が予想通りに実施されれば、”6期連続増配”を達成することになる。
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また、伊藤忠商事の配当額の伸び具合にも注目しておきたい。連続増配が始まる直前の2015年3月期から2021年3月期までの6年間で、伊藤忠商事の年間配当額は「1株あたり46円」から「1株あたり88円」まで、1.9倍に増加している。
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配当が増えているということは業績が好調な証拠でもある。実際に、伊藤忠商事の株価は2015年3月の終値1301.5円から2020年2月に記録した年初来高値の2696円まで、2.0倍に上昇している。
■伊藤忠商事(8001)の株価チャート/月足・6年
伊藤忠商事の配当利回りは?伊藤忠商事の2020年5月8日の株価(終値)は2159.5円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。
【※伊藤忠商事の配当利回り】
株価:2159.5円
年間配当額:中間44円+期末44円=88円
配当利回り=88円÷2159.5円×100=4.07%
伊藤忠商事の配当利回りは4.07%。2020年4月の東証1部の平均利回りは2.28%(配当実施企業のみ)なので、伊藤忠商事の配当利回りは「高め」と言える。なお、伊藤忠商事は株主優待を実施していない。
伊藤忠商事は、金属・機械・エネルギーなど、さまざまな分野において幅広くビジネスを展開する大手総合商社。2021年3月期(通期)の連結業績予想は、当期純利益20.2%減(前期比)としている。
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