週刊ダイヤモンド11月7日号の第一特集は「新しいマネジメントの教科書」です。コロナにより出世と会社の仕組みはガラリと変わり、管理職に求められるスキルは激変しました。
“肩書きだけで高年収”は終わるか
新型コロナウイルスの感染拡大により、会社と出世の仕組みがガラリと変わった。雑談や会議など日頃のコミュニケーションに始まり、評価、育成といったさまざまな局面で、これまでのやり方が通用しなくなってきている。その結果、メンタルに不調を来すことも。
特に大きな変化は、出世の仕組み、力学が変わることだ。今、コロナ禍によるリモート定着に併せて、企業は人事評価の仕組みを変えようとしている。また、時を同じくしてジョブ型の導入も進んでいるのだ。
富士通は今年4月から、グループ会社を含む国内従業員8万人のうち、1万5000人を対象にジョブ型を導入した。能力ベースで給与を決めていたのを職務ベースにチェンジ。さらに以前よりも細かく七つのレベルに階級を分け、給与とひも付く形式にした。
ジョブ型雇用とは、仕事内容に合わせて人材を採用していく方式のこと。そして、ジョブ型雇用の対になる考え方が従来型ともいえる「メンバーシップ型」雇用だ。ジョブ型とメンバーシップ型の違いは、簡単に言えば、「仕事内容」に値段を付けるか、「人」に値段を付けるかである。
極論すれば、今後はぼんやりと働いていたような人、肩書きだけで高年収を得ていた人はピンチになる。社内調整に徹してきたようなタイプも焦った方がいい。しかも、リモート定着により、そのような働かないおじさんが炙り出されようとしているのだ。
「マネジメント」という言葉から、あなたは何を想像するだろうか。経営か、部下の管理か、組織改革か――。
マネジメントの父と呼ばれるP.F.ドラッカー氏は、“組織として成果を上げていくための道具、機能、機関がマネジメントだ”としている。その言葉の通りだとすると、組織で成果を上げるものは、全てマネジメントだといえる。
そんな、全ての仕事の土台であるマネジメント自体が、根底から変わろうとしている。
この変化に合わせて、マネジメントもアップデートしていくことは避けられない。あなたがもし、旧来型の日本の組織で力を発揮できていないとしたら、ピンチをチャンスに変える絶好のタイミングだ。
一方、対応に遅れてしまったら、 評価も年収も下がり、出世コースを外れる可能性もある。
ところが現状では、コロナ禍という不測の事態において、いまだに多くの課題と向き合うビジネスパーソンたちが参考にできる教科書がない。コロナ禍でのマネジメントの方法についてまとまったノウハウ集は、まだどこにも存在していないのだ。

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