コロナ禍の前に行われた20年卒の採用。果たして主要企業はどの大学から学生を採用したのだろうか。

総合商社、コンサル、金融、メーカー、流通、運輸、情報通信など主要12業種の58の企業別2020年採用大学ランキングを作成した。第15弾は日本マクドナルド、サイゼリヤ、すかいらーく、ロイヤルホールディングスの主要外食企業4社の採用大学ランキングをお届けする。

 コロナ禍での度重なる緊急事態宣言の発出と、それに伴う休業要請や営業時間の短縮などにより、外食業界は大きな打撃を受けた。そんな厳しい環境下で、外食大手の業績は二極化している。

 業績が絶好調なのは日本マクドナルドだ。2020年12月期の通期決算では、コロナ禍をものともせず、全店売上高で過去最高を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大で高まっているテイクアウト需要をうまく捉え、ドライブスルーでの売り上げが大きく伸びた。さらに、宅配を強化したことも業績アップにつながった。

 一方、苦戦しているのがファミリーレストランだ。すかいらーく、ロイヤルホールディングスともに20年12月期は最終赤字となり、21年1~3月も最終赤字から抜け出せていない。

 そんなファミレスの中で善戦しているのがサイゼリヤ。20年8月期の通期決算は最終赤字となったが、コスト削減などもあり、21年8月期は最終黒字となる見込みだ。

 コロナ禍の収束が見通せない中、厳しい経営環境が続く外食業界では、どのような大学から学生を採用しているのだろうか。

マクドナルドの1位は早稲田
採用大学の多様さで群を抜く外食業界

 業績好調な日本マクドナルドの採用大学ランキング1位は早稲田大学。同率2位に国士舘大学、日本大学、関東学院大学、立命館大学、近畿大学が入った。さらに同率7位には、昭和女子大学、清泉女子大学、京都女子大学などの女子大や、酪農学園大学、関西福祉科学大学など、多様な大学が23校並んだ。

 サイゼリヤの1位は日本大学。同率2位に東京国際大学、帝京平成大学、法政大学、早稲田、関西大学、甲南大学が入った。同率8位には文教大学、植草学園大学、桜美林大学など27校が並び、日本マクドナルド以上に多彩な顔ぶれとなった。

 すかいらーくは東京農業大学と近畿大学が同率1位。3位には明星大学が入った。同率4位には十文字学園女子大学、玉川大学、東京家政大学など8校が並んでいる。TOP10の顔触れは首都圏の大学が多いようだ。

 ロイヤルホールディングスは同率1位で6校が並んだ。

顔触れは、県立広島大学、青山学院大学、東洋大学、明治学院大学、福岡工業大学、福岡女学院大学となっている。同率7位で25校が並んでいるが、北九州市立大学、九州産業大学、西南学院大学、福岡大学、長崎国際大学と、同社の本社があるお膝元の福岡や九州からの採用が多い。

 厳しい状況が続く外食業界だが、採用大学の多様さでは今回の採用大学ランキングで群を抜いている。

*ランキング表の見方
医科・歯科の単科大等を除く全国735大学に2020年春の就職状況を調査。551大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学名横の*印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」より集計。慶應義塾大学は就職者3名以上の企業のみ公表。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。 調査/大学通信

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