1位、2位は大手電力
地銀も手堅い年収

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、北海道と青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島の6県に本社がある上場企業を対象に「年収が高い会社ランキング【北海道・東北地方】」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。

単体の従業員数が20人未満の企業は除外している。対象期間は、2021年4月期~22年3月期。

 早速、ランキングを確認していこう。

「年収が高い会社ランキング2022【北海道・東北地方】」で1位となったのは、東北電力(本社は宮城県)で、平均年収は793.7万円だった。19年版、20年版、21年版のランキングに続き、今回も1位となった。

 同社は従業員数の多さにおいても、今回のランキングで取り上げた企業の中でダントツだ。22年3月時点での従業員数は4927人で、東北地方の雇用を支えていると言える。

 2位は北海道電力(北海道)で、平均年収は737.3万円だった。21年版でも2位で、平均年収は724.8万円だったので、12.5万円アップした。従業員数も2337人で多くの雇用を支えている。

 このように、北海道・東北地方を支える地元電力会社がワンツーフィニッシュとなった。北海道・東北地方の上場企業で年収700万円を超える企業は数少ない中で、毎年高い給与水準を維持し存在感を示している。

3位から5位は宮城県の企業が独占
フィデアは山形と秋田の地銀を傘下に持つ

 3位も、ランキングの常連である七十七銀行(宮城県)がランクイン。平均年収は702.7万円で、東北最大手の地銀で、地元の底力を見せつけた。

 4位は、ユアテック(宮城県)で、平均年収は695.6万円だった。同社は、東北電力系の電気工事会社だ。従業員数は3729人で、今回のランキングで取り上げた企業の中では、東北電力に次ぐ従業員数の多さである。

 5位はフィデアホールディングス(宮城県)がランクインした。平均年収は687.2万円だった。同社の傘下には、山形県に本店を持つ荘内銀行と、秋田県に本店を持つ北都銀行の2行がある。なお、フィデアホールディングスはかつて東北銀行(岩手県)と経営統合する方針で基本合意していたが、22年2月に経営戦略の相違から合意を解除している。

 ランキングの完全版では、6位以下の全50社を掲載している。平均年収が600万円以上の16社の傾向も業種別に分析しているので、ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

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