トップ5の気になる業種は?
今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い会社ランキング2023最新版【平均年齢30代・従業員数100人未満】」を作成した。対象は上場企業で、単体の従業員数が100人以上の企業は除外している。
早速、ランキングを確認していこう。
1位は地主で、平均年収は1697.1万円、従業員数は58人、平均年齢は38.9歳。同社は2022年1月に日本商業開発が社名変更してできた会社だ。
特定の業態やテナントの専用の建物を所有するのはリスクがあるという考えのもと、自ら建物を建てるのではなく土地だけに投資するという不動産投資手法を採用しているのが特徴だ。
土地を購入してテナントに20~30年程度の長期契約で貸したり、貸している土地を地主リートという不動産投資商品にして販売したりする「JINUSHIビジネス」を行っている。
同社は「年収が高い会社ランキング2023【従業員数100人未満・500社完全版】」においても3位にランクインしている(詳細は『年収が高い会社ランキング2023【従業員100人未満・500社完全版】朝日放送が11位、スクエニは?』を参照)。
2位は、大阪府に本社を置くファーストステージで1068.8万円(従業員数60人、平均年齢34.8歳)だ。
同社は大阪市内に投資用物件を多く持ち、マンション分譲や賃貸・建物管理を主力事業とする企業だ。
こちらも『年収が高い会社ランキング2023最新版【従業員の平均年齢30代前半・250社完全版】楽天、サイバーエージェントは何位?』で3位にランクインしている。
3位は不動産業のプロパスト4位はネットプロダクションズHD
3位はプロパストで、平均年収は1062.2万円(同44人、同39.3歳)。
同社はデザイン性の高いマンション開発で知られる不動産デベロッパーである。
4位はネットプロテクションズHDで981.6万円(同13人、同36.9歳)。
従業員数が上位5社の中でも極めて少ないが、同社は商品を受け取った後に支払える決済サービス「後払い(BNPL)決済サービス」で国内市場シェアトップを誇るネットプロテクションズの持ち株会社だ。
なお、上場している持ち株会社(ホールディングス)の中には、経営企画や人事系など、少数の幹部社員だけしか在籍していないところが少なくない。その場合、グループ企業全体に比べ、年収が高く出てしまうことになりかねない。
5位はAI開発などを行っているLaboro.AIで、平均年収969.9万円(同51人、同36.3歳)だ。
トップ5の業種をみると、1位から3位までは不動産、4位は金融、5位は情報・通信という結果になった。
ランキング完全版では、6位以下の全200社の順位と平均年収を掲載している。ぜひ確認してみてほしい。
(ダイヤモンド編集部 加藤桃子)