平均年収は959.4万円
今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い小売り企業ランキング2023」を作成した。対象は上場企業で、単体の従業員数が50人未満の企業は除外している。
早速、ランキングを確認していこう。
1位はユニクロなどを運営するファーストリテイリングで、平均年収は959.4万円、従業員数は1698人、平均年齢は38歳だった。
同社は2023年1月、同年3月から国内の正社員約8400人の賃金を上げると発表した。中でも、新入社員の初任給を、従来の25万5000円から30万円(年収で約18%増)に引き上げると発表したことが話題になった。
本ランキングの対象期間は2022年5月期~23年4月期のため、賃上げの影響は大きくない。次回のランキングにおいて、平均賃金がどれほど上がるのかが注目される。
ちなみに、同社は前回のランキングでも1位にランクインしている(詳細は『年収が高い小売り企業ランキング2022最新版【92社完全版】イオンとセブン&アイの「年収格差」が判明!』を参照)。
2位は、大阪府に本社を置くFOOD &LIFE COMPANIESで865.2万円(従業員数236人、平均年齢43.2歳)だ。同社は回転寿司大手のスシローや、持ち帰り寿司の京樽などを運営している。
5位はマツキヨココカラ平均年収は848.7万円
3位は綿半HDで、平均年収は857.1万円(同67人、同49.4歳)。同社は長野県を中心に、生鮮食品・医薬品も扱う販売店「スーパーセンター」を運営している。
4位はハルメクHDで851.4万円(同64人、同47.5歳)だ。
同社は50代以上の女性をターゲットにした定期購読誌「ハルメク」を手がけている。自宅直送型の定期購読誌であることから書店で見かけることはないが、定期購読は44.3万人(※)と多い。
※日本ABC協会発行社レポート(2023年7~12月)より
5位はマツキヨココカラ&カンパニーで、平均年収848.7万円(同68人、同47.8歳)。同社は21年10月に、ドラッグストア運営のマツモトキヨシグループとココカラファイングループを中心とする持株会社として商号変更した。
ドラッグストアは同社の他に、クオールHDやアインHD、ツルハHDがランキング完全版で上位にランクインしている。さらに、6位以下の全92社の順位と平均年収を掲載しているランキング完全版についても、ぜひ確認してみてほしい。
(ダイヤモンド編集部 加藤桃子)