さらにノルウェーでも、同様の法案が検討されている。こちらは難民申請者が5000ノルウェークローネ(約6万7千円)相当以上の物品(車など)を所持していた場合、没収はしないが、食費などにあてられる補助手当から一部減額する制度だという。
こうした各国政府の“反乱”を受けてEU政府も、旅券なしでの自由な往来を認めるシェンゲン協定の一時停止を検討しはじめた。難民流入を「例外的な状況」として、最長2年間を限度として国境での入国審査の再導入を認めるものだ。
[参考記事]
●「世界でいちばん幸福な」リベラル福祉国家、デンマークの“右傾化”が突き付けていること
難民問題によって加速されたヨーロッパの「反移民」の潮流は、人種差別や排外主義を容認する危険な時代の到来と一般には受け止められている。だが北欧など「北のヨーロッパ」は、世界でもっともリベラルな福祉社会だ。だとしたら、「リベラル」と「排外主義」という水と油のような関係はどのように両立するのだろうか。
これについて、「ヨーロッパはリベラルなまま“右傾化”している」というのが前回の記事の趣旨だが、このことはマリーヌ・ルペン率いる国民戦線を見るとよくわかる。父ジャン=マリー・ルペンを継いだマリーヌは、妊娠中絶や同性愛を容認し、反ユダヤ主義的発言を理由に父親を除名するなど、大きくリベラルに舵を切った。国民戦線の高い支持率が示すのは、反イスラームとリベラルが両立可能なばかりか、それがヨーロッパ社会で多数派になりつつある現実だ。
何も解決できねえくせに無駄に長いな。一文字幾らですか?
橘は西欧ばかり評価するが、こと制度的には後進的な面も見受けられる人口1億2000万も抱える日本が西欧の何処よりも殺人発生率が低いことを、どう受け止めるのか。そこには全く答えないよな橘さん?