本作は、先日最終話を迎えた『不適切にもほどがある!』(TBS)でも話題の宮藤が、20代のころからずっと切望していた企画で、テレ東とディズニーの共同製作でついに実現。
原作は、山本周五郎の同名小説。誰もがその日の暮らしに追われる、裕福とはいえない“街”を舞台に、弱さや狡さを隠さずに逞しく生きる、個性豊かな住人たちの悲喜を紡いだ物語。1970年に黒澤明監督が『どですかでん』のタイトルで映画化したことでも知られる不朽の名作だ。
本作では、この傑作小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた“ナニ”の災害を経て建てられた仮設住宅のある“街”へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、この“街”にやってきた主人公が“街”の住人たちの姿に希望を見つけ、人生を再生していく青春群像エンターテインメントとなっている。
この群像劇を彩る街の住人に実力派の豪華キャストが集結。怪しげな男の指示で、街に住む人々の暮らしぶりを報告する仕事を請け負い、猫のトラと一緒に街に潜入する主人公・半助こと田中新助役を演じるのは池松壮亮。街の青年部を率いる、母親の愛情に飢えた承認欲求高めな“親思い”の次男坊・タツヤ役を仲野太賀。街の近所に住む酒屋の息子で、好きな女の子目当てで街に出入りしているオカベ役を演じるのは渡辺⼤知。
さらに、オカベが恋している街でいちばん内気なかつ子役を三浦透子。タツヤの母・しのぶ役を坂井真紀。『どですかでん』と叫びながら“見えない電車”を毎日1人で運転する六ちゃん役を濱田岳。六ちゃんの母・くに子役を片桐はいり。六ちゃんのよき理解者であり街を見守るたんばさん役をベンガル。そして、向かいあった仮設住宅に暮らす親友同士である2組の夫婦の、増田益夫役を増子直純(怒髭天)。
他にも、皆川猿時、⼜吉直樹、前⽥敦⼦、塚地武雅、藤井隆、鶴⾒⾠吾、岩松了などなど、豪華キャストが集結し、“全員ワケあり&いわくつき”の個性豊かな住人として登場。ドラマをより一層盛り上げる。
さらに、第一線で日本の映像界を支えるスタッフも勢揃い。
<第1話あらすじ>
“ナニ”と呼ばれる大災害から12年。
どでんどでん……どですかでん……と電車の走行音を叫びながら街を走り回る六ちゃんだが、その電車は彼以外の人の目には映らない。六ちゃんの母・くに子(片桐)は「一人で街の外に出るんじゃないよ」と心配するのだが、ある日六ちゃんは怪我をした少女から頼まれ、彼女をおぶって本物の電車が走る街の外へと繰り出すが思わぬトラブルへと発展することになる……。