豆乳ににがりを加えると豆腐になることが知られていますが、にがり以外にも、豆乳を固まらせる物質は存在します。天然の食品添加剤として知られるグルコノデルタラクトンを豆乳に添加すると、グルコノデルタラクトンがグルコン酸に変化し、豆乳タンパク質を凝固させます。一方、グルコン酸ははちみつに豊富に含まれる有機酸でもあります。
有井研究室は2019年9月に「ハートスフードクリエーツ(株)」と実用化に向けて共同研究を開始。研究室の学生たちは淡路島にはちみつ採取に訪れたり、パティシエの指導の下、ゼリーやフルーツの飾りつけを提案したり、学生目線で商品化に取り組みました。カップ容器の形や武庫川女子大学の記章を入れたラベルのデザイン、栄養成分表示の作成、「豆と蜂」から連想した「豆蜂(トーファン)」というネーミングも学生が考えました。
本活動は、公益社団法人日本農芸化学会100周年記念事業第2回農芸化学中小企業産学・産官連携研究助成の採択課題「淡路産ハチミツと豆乳を用いた新規スイーツの開発」として実施されています。また、活動の一部がアメリカの科学雑誌「Heliyon」に掲載されています。
新型コロナの影響で社会活動が制限される中、間もなく販売を開始します。有井教授は「長期にわたる自粛生活のストレス緩和に、健康的でヘルシーな豆蜂(トーファン)をぜひ、ご賞味ください」と話しています。
▼本件に関する問い合わせ先
武庫川女子大学食物栄養科学部食創造科学科 有井研究室
有井康博教授
住所:兵庫県西宮市池開町6-46
TEL:0798-45-3713
【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/