これまで約1年間、分散型SNSとして、既存ユーザーからの招待コードを必要とするという、ユーザーを限定したかたちでの展開を行ってきたが、希望すれば誰でも自ら登録・サインアップして利用できるサービスとなり、新たなSNSとして現在の勢力図を変えていく可能性が出てきている。
Blueskyは、Twitter(現X)の共同創業者であるジャック・ドーシー氏が2019年に社内プロジェクトとして立ち上げたもので、その後分社・独立し、現在に至っている。2023年1月にiOS向け、Android向けのアプリ配信が開始されたが、招待制であったため急速なユーザーの広がりはみられていなかった。今回、オープン化する準備が整ったとして、誰もが参加可能な仕組みに変更している。
TwitterがXへと変わり、その運営体制や姿勢の変化、しばしば見受けられる不安定さなど、先行きが不安視されることも多くなっており、代替候補のひとつとして水面下で注目されていた「Bluesky」へユーザーの移行が大規模に進んでいく可能性もある。
「Bluesky」では開発と運営の団体を分離し、1つの団体・企業がプラットフォームを管理してしまうのではなく、多数の組織や個人によって保持されるかたちを採る。
サードパーティ製アプリの作成も自由で、タイムラインのアルゴリズムを改変し、独自アプリを生み出していくことができる。
オープン化とともに、コミュニティガイドラインに従い、アプリのモデレーション化も実施する。ユーザーが自由に、より多くのモデレーション設定を行えるよう、ラベリングサービスを近くリリースするともした。
専門知識や特定の好みを反映したフィード提供を実現させる、独自のモデレーションサービスの運営が可能となる。ラベリングサービスでは、今後SNSとして求められるファクトチェックなどの機能もサポートしていくという。
さらに、ネットワークをオープンでカスタマイズ可能とする実験的バージョン、「フェデレーション」の初期バージョンも公開する。近日中には、「Bluesky」に接続するサーバを開発者がホストできるようになる見通しともなっている。
「Bluesky」のサインアップは、メールアドレスアカウントのほか、パスワード設定、SMS認証のための電話番号入力といった簡単な登録を行い、専用ページでアカウントを作成すればよい。
(画像はプレスリリースより)