より自由でユーザーファーストなSNSを目指す
Blueskyは米国時間の2月6日、提供する分散型SNS「Bluesky」で採用してきた招待制を廃止し、誰でも利用可能にすると発表した。

これまで約1年間、分散型SNSとして、既存ユーザーからの招待コードを必要とするという、ユーザーを限定したかたちでの展開を行ってきたが、希望すれば誰でも自ら登録・サインアップして利用できるサービスとなり、新たなSNSとして現在の勢力図を変えていく可能性が出てきている。


Blueskyは、Twitter(現X)の共同創業者であるジャック・ドーシー氏が2019年に社内プロジェクトとして立ち上げたもので、その後分社・独立し、現在に至っている。2023年1月にiOS向け、Android向けのアプリ配信が開始されたが、招待制であったため急速なユーザーの広がりはみられていなかった。今回、オープン化する準備が整ったとして、誰もが参加可能な仕組みに変更している。

TwitterがXへと変わり、その運営体制や姿勢の変化、しばしば見受けられる不安定さなど、先行きが不安視されることも多くなっており、代替候補のひとつとして水面下で注目されていた「Bluesky」へユーザーの移行が大規模に進んでいく可能性もある。

分散型SNSとしての期待、機能充実化も
「Bluesky」はXと似た画面構成を採り、ユーザーは親しんだ自然な感覚で使える仕様となっているが、分散型SNSであるという点に最大の違いがある。

「Bluesky」では開発と運営の団体を分離し、1つの団体・企業がプラットフォームを管理してしまうのではなく、多数の組織や個人によって保持されるかたちを採る。
中央集権的サーバーを存在させず、ユーザーが情報の投稿や収集、共有などを行える独自サーバーを有し、協調しあってひとつのSNSプラットフォームを構成していくというのがその構想だ。

サードパーティ製アプリの作成も自由で、タイムラインのアルゴリズムを改変し、独自アプリを生み出していくことができる。

オープン化とともに、コミュニティガイドラインに従い、アプリのモデレーション化も実施する。ユーザーが自由に、より多くのモデレーション設定を行えるよう、ラベリングサービスを近くリリースするともした。

専門知識や特定の好みを反映したフィード提供を実現させる、独自のモデレーションサービスの運営が可能となる。ラベリングサービスでは、今後SNSとして求められるファクトチェックなどの機能もサポートしていくという。


さらに、ネットワークをオープンでカスタマイズ可能とする実験的バージョン、「フェデレーション」の初期バージョンも公開する。近日中には、「Bluesky」に接続するサーバを開発者がホストできるようになる見通しともなっている。

「Bluesky」のサインアップは、メールアドレスアカウントのほか、パスワード設定、SMS認証のための電話番号入力といった簡単な登録を行い、専用ページでアカウントを作成すればよい。

(画像はプレスリリースより)

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