2021年12月に発売された、ユピテルの最新ドライブレコーダー。注目は、業界初の「フロント+リヤデュアルカメラ」。
下に並べた3つの映像は、フロント、リヤ、そして車内のもの。見慣れた映像と思いきや、車内の映像はなんと後ろから! そう、このドライブレコーダーは、前後はもちろん、リヤ側から超広角カメラによって左右・車内をカバーする点が新しい。そのメリットは? 360°モデルと比較してみよう!

Yupiteru marumie Y-3000

【動画】「リヤから左右・車内を撮る」利点とは? ユピテルのドライブレコーダー「marumie Y-3000」を360°モデルと比較してみた


■価格:オープン(編集部調べ実勢価格:4万7080円前後)
■主要スペック
本体/サブカメラサイズ:65×53×28/118×27(mm)
本体/サブカメラ重量:91/51(g)
3カメラ最大記録解像度:それぞれフルHD(1920×1080)
3カメラ最大フレームレート:29.1(コマ/秒)
付属/対応 メディア:マイクロSD(32GB)/マイクロSD(16~128GB)

【解説】marumie Y-3000ってどんなドライブレコーダー?

ドライブレコーダーの種類は、前方のみを撮影する「シングルカメラモデル」、前後2つのカメラで後方も撮影する「前後2カメラモデル」、その前後2カメラのフロント側がデュアルタイプとなる「3カメラモデル」、そして全方位撮影が売りの「360度モデル」の4つに大別される。

今回紹介するユピテルの「marumie Y-3000」は、いわゆる3カメラモデル。でも、これまでのものとはまったく違うスタイルだ。

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本体を兼ねたフロント側は、前方のみを撮影するごく一般的なドライブレコーダー。
注目はリヤカメラだ。車両後方を撮影するカメラの反対側に、なんともうひとつカメラが付いている。従来の3カメラモデルとは前後カメラの数を逆にすることで、後方からの車内撮影を可能とした。

車内向きカメラは、リヤガラス上方から前方を見渡すカタチに。今回は3列ミニバンに取り付けてみたが、2列目、3列目の左右ウインドーから側方の様子がハッキリと確認できる。隣の車線からの幅寄せや前方への割り込みなどの迷惑運転はもちろん、後方カメラと組み合わせれば、あおり運転など一部始終を記録可能。


これまでの3カメラモデルの車内カメラは、前方から車内後方を撮影するタイプのみだった。だから、前席乗員に隠れて後側方は映らないことがあるし、何より“つねにカメラに顔を撮られている”のが気になる人もいたはず。その点、今回のY-3000は映像に写り込む乗員は後ろ姿。SNSなどで動画を公開する際も映像を加工せずプライバシーが守られるのも大きなメリットになる。

【NEW】後方から左右・車内を撮影
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フロントカメラで前方撮影
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リヤデュアルカメラで後方撮影
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【比べてみた】marumie Y-3000×一般的な360°モデル

次に、全方位撮影が売りの一般的な360°モデルと比較。今回比べたモデルは、フロントウインドーに設置するタイプ。
360°全周を撮影できるカメラを下向きに配置し、前方と車内側を同時に撮影できるものだ。基本映像は球型で撮影され、パソコン向け専用ビューワーや専用スマホアプリを使って、手元でスイッチしながら映像を確認する。

ここでY-3000は、3カメラそれぞれ普通に記録するだけ。だから専用ビューワーを使いこなす必要はない。初心者にも優しい使い心地だ。

そして、それぞれ記録した映像を見比べてほしい。
違いが出るのは前方と左右・車内側の映像。Y-3000のほうがキレイでゆがみが少なく、側方までより広く記録できている。360°モデルはカメラの構造上ゆがむし、レンズのおいしい部分以外で前方や車内を撮影しているため、画質が落ち気味。今回の360°モデルもY-3000同様に超高感度STARVISセンサーを採用しているが、夜になればその映像クオリティにはさらに差が出てくる。

Y-3000の3つのカメラは、すべてフルHD画質で映像を記録でき、STARVISセンサーに加えて明暗差を自動補正するHDR機能も搭載。つまり、フルスペックのカメラ3つにより、どんな条件でもほぼ死角のない記録映像を残してくれるわけだ。


そのほか、データ書き込みエラーを防ぐSDカードチェック機能やSDカードメンテナンスフリー機能、さらには後方車両の接近を検知するとドライバーに危険を知らせると同時に別フォルダに映像を自動保存するなど運転支援機能も用意している。

後ろから左右・車内を撮影、側方の状況も克明に記録する新発想。顔を映さずプライバシーにも配慮、専用ビューワーいらずの使い勝手のよさ…今後のドライブレコーダー市場をけん引しそうなモデルである。

【比較1】側方・車内の映像(日中)

後方から超広角カメラで撮影するY-3000は、ミニバンの3列目・左右の窓も含めた広範囲で記録。360°モデルは、全方位記録とはいえ前席左右のウインドーまでにとどまる。Y-3000はゆがみが少なく見やすい。


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Y-3000

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360°モデル:2分割ビュー

【比較2】前方の映像(日中)

Y-3000のフロントカメラはゆがみの少ない見慣れた映像を記録。車両ナンバーも実際の映像では十分確認できる。一方、360°カメラの場合、ナンバーはギリギリ見えるか見えないかといったレベルにとどまっている。

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Y-3000

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360°モデル:VRパノラマビュー

【比較3】側方・車内の映像(夜)

Y-3000のリヤデュアルカメラはSTARVISセンサーを搭載するので夜間でも側方の状況を確認できる。360°カメラも表示を切り替えれば広範囲が見えるが、STARVISセンサー採用モデルでもレンズの構造上明るさではかなわない。

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Y-3000

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360°モデル:2分割ビュー

【比較4】前方の映像(夜)

Y-3000はフロントカメラもSTARVISセンサーを採用するため、夜間でもナンバーが確認可能。360°カメラは、前方を映し出すビューに切り替えると画質が落ち、映像ににじみが出てしまう。夜間は特にY-3000が上だ。

【動画】「リヤから左右・車内を撮る」利点とは? ユピテルのドライブレコーダー「marumie Y-3000」を360°モデルと比較してみた

Y-3000

【動画】「リヤから左右・車内を撮る」利点とは? ユピテルのドライブレコーダー「marumie Y-3000」を360°モデルと比較してみた

360°モデル:VRパノラマビュー(前方)

【注意】360°モデルは専用ビューワーで映像を確認する必要がある

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一般的な360°モデルは、専用のビューワーソフトを使って映像を確認する必要がある。球体の全天周映像(写真)のほか、見たい映像の部分に画角を合わせられるVRパノラマビュー、車両前方と車内を縦に並べた2分割表示に加えてパノラマ表示など多種多彩。ただ、使いこなすには慣れが必要な場合もある。

marumie Y-3000は使い勝手の◎

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●Y-3000の本体は手のひらサイズのコンパクトなボディ。ルームミラー裏のスペースにも納まる

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●背面には2インチディスプレイを搭載。映像の撮影中でもモニター表示が可能。3つのカメラ映像を同時に確認できる

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●リヤデュアルカメラは、つまんでひねれば角度調整が可能だ  

■問い合わせ先
ユピテル
0120-998-036
www.yupiteru.co.jp/