庭やベランダから猫が出入りする際、網戸の開閉で蚊が入ってしまうことがあるのがこの夏とても気になった。また「ニャー! ニャー!(訳:家に入れてくれー)」というアピールに2分ほど気づかないと、第二次アクションとして、猫はおもむろに網戸に手をかけて登り出す。
気づくと得意げに上の方まで登っていることが多く、あわてて下ろすこともしばしばだ。

ボロボロになってますます蚊が入りやすくなった網戸を見つめながら、そういえば子どもの頃、友人の家に“猫専用出入り口”があったなと思い出した。お勝手の扉の下部が四角くくりぬかれたアレである。猫サイズのドアなら蚊もそう入ってこないだろうし、「猫が専用ドアで自由にルーフバルコニーなどに出て、ひなたぼっこすることができる」という環境は私の憧れである(まずルーフバルコニー付きの家に住んでいないのだが、夢として)。でもこのご時世、昔ながらのあの「パタパタ」な出入口ではやはり無用心なのだろうな……と、引越しの予定もないのに具体的に思案していたところ、飼いネコの首輪から出る信号で扉が開閉するという、「猫専用自動ドア」を見つけた。

販売を行っている「自然派倶楽部 yuu」の徳田さんに話をうかがった。


「『ペット用自動ドア』は、センサーを首輪につけたペットだけが出入りできるように設計されています。猫だけでなく小型犬にもご利用いただけます。前後にパタパタと開閉するものは従来からありましたが、ペットが逆戻りすることによって挟み込まれてしまうという問題がありました。こちらはそれを改善して、ドアをモーターで上下に開閉させるとともに、センサーを床で受けるようにして特許を取り、製品化したものです。【直付け用】と【サッシ用】の2種類があり、AC電源・電池のどちらでも可動します」

――なるほど、安全面の心配もクリアしているんですね。これって賃貸住宅でも取り付け可能なんですか?

「2種対の装置本体は同じものなのですが、【サッシ用】は掃き出し窓にセットするだけですから、賃貸住宅でも設置・取り外し可能です」

――賃貸でも使用可なのはうれしいですね。
女性一人で取り付けるのは難しいですか? あと、サッシにドアを取り付るということは、元の窓の鍵は閉まらなくなっちゃうような気がするのですが……?

「サッシレールにはめ込む方式なので、取り付けはドライバーがあれば女性一人でも可能ですよ。それから“サッシ引き戸用補助錠”という付属品がありまして、窓はそれで固定できるんです」

――ちなみに徳田さんも実際にご自宅で使用されているとか……。

「ええ。猫は動作をすぐに覚えます。機械物ですから故障はつきものですが、福岡県の特許元で責任をもって対応しています。猫も慣れてくると面白がって何度も出入りしますよ」

ニャンとも便利で、現代の住宅事情や防犯問題にもマッチしたペット専用自動ドア。
愛猫や愛犬を庭やルーフバルコニーで自由に遊ばせたい! という飼い主さん、いかがでしょう? ただし、大切なペットが転落事故や交通事故にあわないよう、充分にご注意くださいね。
(磯谷佳江/studio woofoo)

「ペット自動ドア」紹介ページ*「自然派倶楽部 yuu」サイト内