デジカメの新製品の特徴ですぐ目に付くのは大きな液晶モニターだ。数年前は2インチ前後が多かったが、最近は3インチも珍しくない。大型画面を活用してタッチパネル操作式のデジカメも登場している。「大型化やタッチパネル式になったことで、モニターの表面に傷や汚れが付きやすくなっている」とビックカメラの店頭販売員はいう。「それを説明すると液晶保護フィルムの必要性を感じて購入するお客さんは多いです」とのこと。さらに、「高価格モデルの液晶は強度が優れ、低価格モデルは劣る傾向があります」と指摘する。実際にデジカメといっしょに液晶保護フィルムを購入する人の割合までは教えてくれなかった。
ところで、液晶保護フィルムはおもに摩擦によるキズを防ぐものだが、衝撃にも強い透明ハードカバー仕様の「液晶モニター用カバー」もある。おもに一眼レフカメラに使われることが多い。
では、デジカメメーカーはどう考えているのだろうか。EXILIM(エクシリム)ブランドのデジカメで有名なカシオ計算機に「1.高価格モデルの液晶パネルは強度が優れ低価格モデルは劣るのか、2.どの程度の摩擦や衝撃に耐えるものなのか、3.液晶保護フイルムは必要と考えるか」の質問をしたところ以下の回答を得た。
「1.カメラ価格によって、アクリル板厚および材質を変えて、コストダウンするようなことはしていません、2.曲げ強度、表面硬度規格はありますが、公表しておりません。3.当社のデジタルカメラは液晶ガラスをアクリル板で覆っております。アクリル板は、ハードコートにより表面硬度が硬いので、保護フイルムは必要ないと考えております」という。
他のデジカメメーカーによっては専用の液晶保護フィルムを販売しているところもあり、フィルムを付ければ強度が増すのは事実だが、絶対必要なものでもなさそうだ。ただし、強い衝撃や圧力を受けやすい条件下で使用する場合は液晶モニター用カバーなどを装着したほうが無難であろう。
(羽石竜示)