ペットボトルのフタ。最近、開けにくいと感じることが多くなった。

飲食物の安全が心配な今日この頃。もしかしたら最近、安全性を高めるために固めになったのだろうか? 社団法人全国清涼飲料工業会に尋ねてみたが、特にそういうことはないという。

筆者の握力はここ数年50kg前後で変化なし。力のせいでもなさそうだ。そもそも、ペットボトルはどうしてアノ固さなのか。アサヒ飲料株式会社に聞いた。

「パネラーによる官能試験(実際に人間が試してみる試験)などを実施したうえで、力の弱い女性や子供でも開けられるおおよその固さを、管理基準値の上限として設定しております」
時々固いのはどうして?
「製品の温度が低くなるほど固くなる傾向にあります。また、開栓時にキャップや手が濡れているなどにより、滑りやすいことがあります」

キャップを開けるには、実はふたつの力が必要。キャップを握る力と、キャップを回す力だ。ここでちょっと、簡単な実験をしてみた。某有名メーカーのペットボトルを使い、「回す力」がどのくらい必要なのか測ってみた。

○部屋(15℃)に置いたペットボトル……11kg
○冷蔵庫(5℃)のペットボトル、冷凍庫(-18℃)のペットボトル……12kg

冷えると少し固くなるようだが、そう大きくは変わらないようだ。
続いて、もうひとつの力「握る力」を測ってみた。普通の状態を100として比較してみよう。

○乾いているとき  ……100
○水で濡れたとき  ……110
○サラダ油が付いた時……190

油が付くと通常の約2倍の力で握らなくちゃならない。これはかなり固く感じるはずだ。と、ここでふと気づいた。最近の筆者、どうも鼻の頭の脂が気になるのである。
キャップに鼻の脂を付けたらどうなるだろうか。

○鼻や頭髪の脂が付いた時……130

頭を掻いたり、鼻をつまんだりした後にペットボトルを開けると、通常の1.3倍の力がいるわけだ。あまり認めたくはないが、「歳をとって脂ぎってきたから、ペットボトルが開けにくくなった」という結論になりそう。チョット悲しい。

さて、理由はともあれ筆者のように「開けにくい」「痛い」という声をあげる人々、世の中少なくはないようだ。キリンビバレッジ(株)では開けにくさを改善したキャップを開発、今年から『生茶』『キリンレモン』の一部商品に採用しているという。
なんでもキャップの溝に工夫があるとか。お店で調べてみてね。
(R&S)

※実験は簡易的なものです。数値は参考程度にどうぞ