この季節、まだまだ美味しい鍋料理。私の家では、手軽で美味しい、市販の「鍋のつゆ」の素もよく使っている。


キムチ、豆乳、ちゃんこ、塩、などなどたくさんの種類があるのだが、最近のお気に入りは、カレー鍋。コクがあってとても美味しい。うどんなどの麺類はもちろん、チーズ+ごはんでリゾット風にするのもおすすめだ。

ところで、気になったことがある。たいてい市販の鍋の素は、そのまま使えるストレートタイプが多いのだが、カレー鍋にいたっては、2倍濃縮タイプが多いのだ。個人的によく使っている、ハウス食品の「カレー鍋つゆ」もそう。


これはどうしてなのだろう? さっそく、ハウス食品に問い合わせてみた。なぜ、「カレー鍋つゆ」は2倍濃縮タイプなのでしょう? するとこんな返答が。

「カレーの香りを活かすためです。製造の段階で、ストレートタイプも2倍濃縮タイプも、どちらもレトルト殺菌をするのですが、その時間に違いがありまして。レトルト殺菌というのは、缶詰をつくるときと同じで、加圧加熱して、長期保存を可能にするための工程です。ストレートタイプの場合、容量が多い分、殺菌の時間を長くしなければならず、その結果、香りがとんでしまうんです。
ですから、当社のカレー鍋では、2倍濃縮タイプにして、殺菌時間を短くすることで、香りをより保てるようにしています」

ストレートタイプにした場合、野菜などをいれると、味が薄まりやすいからだろうか、などといろいろ考えていたのだが、なるほど、香りにこだわった結果のよう。

春になると、鍋つゆの素が市場から消えてしまうのが残念。ハウス食品の「カレー鍋つゆ」もこの冬は2月いっぱいでいったん販売が終わるそう。2倍濃縮にこだわった、風味豊かな美味しさを、是非いま試していただきたい!
(田辺 香)