温度と湿度のダブルパンチで、モノが早く傷みやすい梅雨どき。
洗濯物を部屋干しせざるを得ない日も多いが、強烈なニオイとしていまだにどうしても忘れられないのが、小学生の頃に誰もが一度は経験している「牛乳雑巾」ではないだろうか。
牛乳雑巾――給食の牛乳を誰かがこぼしてしまい、周囲の友人も一緒に雑巾で拭いたは良いが、後日、強烈なニオイを放つ物体になってしまう……小学校の思い出の定番の1つである。
いったん臭くなってしまうと、もう取り返しがつかない状態で、いくら洗ってもニオイがとれない。結果、臭いのを我慢して使い続けるか、仕方なく新しい雑巾に替えるしかなくなってしまう。
ところで、そもそもなぜ牛乳を拭いた雑巾ばかりが、あれほど臭くなってしまうのだろうか。
ある洗剤メーカーに聞いてみたところ、
「そういった調査は特に行っておりませんし、データもございません」
と、つれないお答え。
そこで、ブログ『臭気判定士の激闘』で悪臭対策を紹介している、脱臭装置・消臭剤の株式会社カルモア代表の村岡昌憲さんに聞いてみたところ、こんな説明があった。
「牛乳は栄養価が高いので、牛乳が染みこんだ布地や繊維は、微生物や雑菌が数日で大繁殖します」
特に小学生などは、十分に洗い流し、しぼったつもりでも、牛乳の成分が雑巾に残ってしまう。となると……。
「微生物や雑菌が大繁殖すると、その活動によって大量に臭気成分が量産されます。主なニオイは低級脂肪酸で、少しでも臭う上に、非常に不快性が強いので最強なのです」
子どもの体にとって重要な栄養価を誇る牛乳が、その栄養価ゆえに微生物・雑菌の温床にもなってしまうとは。
そこで、思いだされるのが、腐った野菜。
ニラなど、もともと臭いの強い野菜を腐らせてしまったときよりも、意外にもじゃがいもを腐らせてしまったときは最強(最凶!)最悪のニオイがした。
大の大人が、思わず吐きそうになってしまったほどのニオイだったけど……。
「同じ理由で、じゃがいももでんぷんを多量に含みますので、微生物が繁殖して似たような腐敗臭が発生します」
やっぱり! と思ったら、村岡さんがこんな補足。
「でも私の経験から申し上げますと、タマネギが腐った方が死ぬほど強烈です」
ちなみに、モノが腐りやすく、臭いを出しやすい梅雨どきは、「体臭」も皮膚表面の微生物の活動が活発になるため、ニオイが多くなるのだそうだ。
皆さん、ニオイにはくれぐれもご注意を。
(田幸和歌子)
洗濯物を部屋干しせざるを得ない日も多いが、強烈なニオイとしていまだにどうしても忘れられないのが、小学生の頃に誰もが一度は経験している「牛乳雑巾」ではないだろうか。
牛乳雑巾――給食の牛乳を誰かがこぼしてしまい、周囲の友人も一緒に雑巾で拭いたは良いが、後日、強烈なニオイを放つ物体になってしまう……小学校の思い出の定番の1つである。
いったん臭くなってしまうと、もう取り返しがつかない状態で、いくら洗ってもニオイがとれない。結果、臭いのを我慢して使い続けるか、仕方なく新しい雑巾に替えるしかなくなってしまう。
ところで、そもそもなぜ牛乳を拭いた雑巾ばかりが、あれほど臭くなってしまうのだろうか。
ある洗剤メーカーに聞いてみたところ、
「そういった調査は特に行っておりませんし、データもございません」
と、つれないお答え。
そこで、ブログ『臭気判定士の激闘』で悪臭対策を紹介している、脱臭装置・消臭剤の株式会社カルモア代表の村岡昌憲さんに聞いてみたところ、こんな説明があった。
「牛乳は栄養価が高いので、牛乳が染みこんだ布地や繊維は、微生物や雑菌が数日で大繁殖します」
特に小学生などは、十分に洗い流し、しぼったつもりでも、牛乳の成分が雑巾に残ってしまう。となると……。
「微生物や雑菌が大繁殖すると、その活動によって大量に臭気成分が量産されます。主なニオイは低級脂肪酸で、少しでも臭う上に、非常に不快性が強いので最強なのです」
子どもの体にとって重要な栄養価を誇る牛乳が、その栄養価ゆえに微生物・雑菌の温床にもなってしまうとは。
そこで、思いだされるのが、腐った野菜。
ニラなど、もともと臭いの強い野菜を腐らせてしまったときよりも、意外にもじゃがいもを腐らせてしまったときは最強(最凶!)最悪のニオイがした。
大の大人が、思わず吐きそうになってしまったほどのニオイだったけど……。
「同じ理由で、じゃがいももでんぷんを多量に含みますので、微生物が繁殖して似たような腐敗臭が発生します」
やっぱり! と思ったら、村岡さんがこんな補足。
「でも私の経験から申し上げますと、タマネギが腐った方が死ぬほど強烈です」
ちなみに、モノが腐りやすく、臭いを出しやすい梅雨どきは、「体臭」も皮膚表面の微生物の活動が活発になるため、ニオイが多くなるのだそうだ。
皆さん、ニオイにはくれぐれもご注意を。
(田幸和歌子)
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