ちなみに“みみ”とは、同じく山梨県は鰍沢町十谷地区の郷土料理。小麦粉を練って農具の箕(み)のような形にしたもので、福をすくいとるという意味をこめて“福箕”(ふくみ)と呼ばれ、それが転じて「みみ」になったという。
商品を販売している株式会社勘助本舗の方に話を聞いてみると、
「山梨県の伝統的な郷土料理として、ほうとうは全国的に知られるようになりましたが、ほうとう以外でも何か新しく全国に伝えられる伝統的な食がないかと思い、“みみ”を商品化しました」
とのこと。実際に私も食べてみたが、“みみ”のモチモチした食感と歯応えが絶妙。“みみ”はひとつひとつ手作業で形を作っており、防腐剤を一切使用せずに無添加で仕上げているそう。
お土産用にも最適な「みみ入りほうとう」(3人前、840円/税込)。販売は中央自動車道の談合坂サービスエリア(下り線)・双葉サービスエリア(上り線)の2サービエリア、およびオンラインショップのみ。発売は今年4月下旬だが、すでに1万個以上を売り上げているという。
また上記2カ所のサービスエリアのレストランでは、食事メニュー「みみほうとう」(1,000円/税込)も提供。実はこのメニュー、昨年冬に中日本エクシスがおこなった「第1回メニューコンテスト」で審査員特別賞を受賞している。
「“みみ”は、福をすくいとるという意味を込めて昔から縁起をかつぐ、祝いの料理として食べられています。お召し上がりいただき、少しでも幸せな気持ちになっていただけたらと思います」
“ほうとう”と“みみ”という2つの山梨の伝統の味を一度に楽しめる贅沢グルメ。ぜひ一度お試しあれ。
(古屋江美子)