2011年以降もテレビを見続けるには、デジタル放送に対応した映像機器にしなければならないのはご存知のとおり。
だが、地デジ対応の薄型テレビ、チューナーやレコーダーを買うだけでなく、パソコンでテレビ番組を見る方法もある。
画質の前に、経済的な面を考えてみよう。AV対応のパソコン、たとえば、23型ワイドフルHD液晶搭載のオールインワンPC『LXシリーズ』(富士通製)は価格17万円から(WEB価格)。デジタル3波、ブルーレイ再生・録画、ハードディスク録画に対応する。録画機能が充実しているのは、さすがパソコンという感じ。
対して、シャープ製の26型ハイビジョンテレビ『LC-26DX2』はデジタル3波、ブルーレイ再生・録画対応で、予想実売価格17万円前後。テレビ機能の大まかなスペックはほぼ同等。価格も同じ。ただし、シャープ製テレビは録画機能ではハードディスク録画に対応していない。
さて、問題の画質はどうか。
「一概に薄型テレビのほうがパソコンより画質が良いとはいえません」とシャープ。
「ただ、動画を滑らかに再現する倍速技術を搭載するモデルもあり、すべての薄型テレビに画質的な優位がまったくないわけではありませんが」とも。
なお、倍速技術については、コネタ記事「液晶テレビの倍速映像ってどんだけキレイ?」を参照。
画質のポイントとなるのは液晶パネルの応答速度や動画処理エンジンの性能など。動画対応ではない安いパソコンに地デジチューナーを取り付けてテレビを見るのでは、明らかに薄型テレビが上。だが、『LXシリーズ』のようなパソコンは動画技術にきっちり対応しているため、画質的に薄型テレビに比べ遜色ないというのだ。
画質的には結論が出ないので、用途で考えてみる。パソコンを買い換えたい、テレビも地デジ対応にしたいユーザーには、AVパソコンが経済的。リビングで家族みんなで観賞したいなら薄型テレビを買って、作業用のパソコンは別に用意したほうが良いだろう。
パソコンのテレビ機能が予想以上に進化しているため、パソコンと薄型テレビの選択の時代になっている。あなたはどちらを選ぶ?
(羽石竜示)