先日、伊豆に遊びに行ったとき、お土産屋さんにあったあるアイテムが目を引いた。その名も「駿河湾桜えび天ぷらしょうゆらーめん」。


静岡県の駿河湾といえば、桜えびの名産地。たしかに桜えびを使ったメニューがあっても不思議はない。でも、普通、天ぷらといったら蕎麦なのでは? ラーメンと天ぷらというユニークな組み合わせに興味をそそられた。 

そこで物は試しと1つ購入。早速、家で食べてみることに。すると、予想以上の相性の良さに驚いた。
ポイントはなんといってもスープ。醤油の味が控えめなので、スープに溶け込んだ桜えびの風味が際立ち、海の香りを感じさせる独特の味わい。しつこくないのに物足りなさもない絶妙なバランスで、つい全部飲みほしたくなる。もちろん、サクサクした歯応えの桜えびの天ぷらも香ばしい。

商品を販売している株式会社わかふじの方に話を聞いた。
「桜えびというと、この辺りではかき揚げが定番ですが、カップめんに入れるのは技術的難しく、それなら天ぷらはどうだろうか……などと検討を進めていきました」
当然、天ぷらには蕎麦というアイディアも出たそうだが、それではありきたりだろうとラーメンに注目。
ただし、天ぷらとマッチするラーメンを作るには、かなりの苦労があったようで、着想から商品化まで実に4~5年もかかったのだとか。使用する桜えびの品質にもとことんこだわっているため、
「具はシンプルにすることで、桜えびの風味を引き立てています」
とのこと。ちなみに商品の製造はエースコックが担当している。

発売開始は2008年12月。商品は静岡県内の土産物店で販売している。すでに反響は大きく、売れ行きも好調。
その意外な美味しさに驚く声が多く届いているという。
「商品を気に入り、1ケース注文してくださった大阪や埼玉のお客様もいらっしゃいます」
1つ280円(税込/希望小売価格)と値段も手ごろ。お土産用として、袋入りの3個パックがよく売れているそう。

個人的にも相当気に入って、リピートを決めている新たな静岡名物。みなさまもぜひ一度お試しあれ。
(古屋江美子)