青々としていて食欲をそそるシシトウ。焼いても天ぷらにしてもおいしいが、たまに辛いものに当たることがある。
しかし実は、理由がもう一つあるという。それは“ストレス”。シシトウにストレスという、ウソのようなホントの話の真実を、専門家の方に聞いてみた。
全国有数のシシトウ生産地である高知県の県農業振興部産地づくり課・高橋昭彦さん。
「あ~、辛いシシトウに当たったことがありますか、それは申し訳ありません」
初めから丁寧に謝られてしまった。やはり農家の方も気にしてらっしゃるのだろう。
高橋さんによると、シシトウを辛くしてしまう“ストレス”は、育つ過程の水不足や暑さからくるものだとのこと。今市場に出回っているもののほとんどはハウス栽培されているが、夏が近づき暑くなると、日中のハウス内は40度近くまで上がって乾燥し、人にもシシトウにも非常に過酷な状況になってしまう。この影響で根から吸う水の量が少なくなると実の肥大が遅くなり、辛いシシトウができてしまうというのだ。
辛みが生成されるメカニズムは未解明だが、現在のところ、植物が暑さや乾燥などにより、辛み成分にかかわる遺伝子が活発に働くと考えられているそうだ。ストレスで辛くなんて、なんだか植物にも感情があるようで親しみがわいてくるお話だ。
ところで、辛いシシトウは見分けられるのだろうか。高橋さんによると、たっぷり水を吸ってすくすく育ったシシトウは鮮やかな緑色をしているが、上記のようなストレスを受けたシシトウは、硬めでやや黒っぽい緑色をしているという。お店に並ぶものは収穫段階でこれらを除いているというが、家庭菜園で収穫の際に参考になりそうだ。
ちなみに、家庭菜園で辛いものに当たる確率が多いのは、水不足のほかに受粉不良という原因もあるという。実が小さく丸っこくて、ちょっと硬いシシトウを見たことがないだろうか。これは石果(いしみ)と言って受粉せずに果実になったシシトウで、確実に辛いらしい。挑戦したい方は覚悟の上、お試しください!
実は私、家庭菜園のものに慣れていたため、シシトウは辛いものだと思っていた。ストレスがかかって怒っていたと知り、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。今年はたっぷり水をやり、愛情もたっぷりで育てることにしよう。
(ミドリ)
なぜ辛いシシトウができてしまうのか、そのワケは、「『ししとう』にはなぜ辛いものが混ざるのか」で紹介したとおり、トウガラシとの交配にあることがわかった。
しかし実は、理由がもう一つあるという。それは“ストレス”。シシトウにストレスという、ウソのようなホントの話の真実を、専門家の方に聞いてみた。
全国有数のシシトウ生産地である高知県の県農業振興部産地づくり課・高橋昭彦さん。
「あ~、辛いシシトウに当たったことがありますか、それは申し訳ありません」
初めから丁寧に謝られてしまった。やはり農家の方も気にしてらっしゃるのだろう。
高橋さんによると、シシトウを辛くしてしまう“ストレス”は、育つ過程の水不足や暑さからくるものだとのこと。今市場に出回っているもののほとんどはハウス栽培されているが、夏が近づき暑くなると、日中のハウス内は40度近くまで上がって乾燥し、人にもシシトウにも非常に過酷な状況になってしまう。この影響で根から吸う水の量が少なくなると実の肥大が遅くなり、辛いシシトウができてしまうというのだ。
辛みが生成されるメカニズムは未解明だが、現在のところ、植物が暑さや乾燥などにより、辛み成分にかかわる遺伝子が活発に働くと考えられているそうだ。ストレスで辛くなんて、なんだか植物にも感情があるようで親しみがわいてくるお話だ。
ところで、辛いシシトウは見分けられるのだろうか。高橋さんによると、たっぷり水を吸ってすくすく育ったシシトウは鮮やかな緑色をしているが、上記のようなストレスを受けたシシトウは、硬めでやや黒っぽい緑色をしているという。お店に並ぶものは収穫段階でこれらを除いているというが、家庭菜園で収穫の際に参考になりそうだ。
ちなみに、家庭菜園で辛いものに当たる確率が多いのは、水不足のほかに受粉不良という原因もあるという。実が小さく丸っこくて、ちょっと硬いシシトウを見たことがないだろうか。これは石果(いしみ)と言って受粉せずに果実になったシシトウで、確実に辛いらしい。挑戦したい方は覚悟の上、お試しください!
実は私、家庭菜園のものに慣れていたため、シシトウは辛いものだと思っていた。ストレスがかかって怒っていたと知り、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。今年はたっぷり水をやり、愛情もたっぷりで育てることにしよう。
(ミドリ)
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