季節に関係なく、ハイスペックなCPUやビデオカードは冷却しないと、パソコンはフリーズする。では、皆さんにもおなじみのメモリのほうは冷却する必要があるのか。
パソコン会社に聞いてみた。

「自分でPC組み立て、性能を上げるイベントに行ってきた」でCPUの、「動画表示に不満のある人へ、ビデオカードを改造してみませんか?」でビデオカードのOC(オーバークロック)をそれぞれ取り上げた。演算処理性能を自分でカスタマイズすることで、3Dゲームなどのパソコンに負荷の大きいコンテンツをよりスムーズに楽しめるわけだ。
だが、OCするときに忘れてならないのは、「冷却」。演算処理性能が上がると同時に熱量も増え、放っておけばオーバーヒートしてしまう。なので、冷却装置の強化が必要なのだ。

一方、忘れてならないのはメモリだ。メモリの容量が大きく演算処理能が速ければ、それだけパソコンのスピードも上がる。パソコン売り場で店員に、
「メモリを増やしませんか」と言われたことがあるだろう。それだけ、パソコンにとってメモリは重要なパーツなのだ。

前置きはこのくらいにして、いよいよ本題。まず、普通に使用していてメモリはオーバーヒートするものなのか。

「メモリを定格で使っている限りでは、オーバーヒートするようなことはまずないと思います」(リンクスインターナショナル)
定格とは販売された状態のまま、つまり使用限度を守ったスペックのこと。

ところが、メモリもCPU、ビデオカード同様にOCできてしまうのだ。
「BIOSやソフトでクロックを上げる、または電圧を上げる方法があります。ですが、オーバークロックは自己責任なので注意してさい」(同)
そう、定格をはみ出た使い方だとフリーズどころか故障もあり得るわけ。

そこで、フリーズや故障を避けるため、ハイスペックなメモリやOCには冷却装置が必要になる。たとえば、『Corsair DOMINATORシリーズ』というメモリには、専用の冷却装置「AirFlow Pro」が付属。60mmファンを2基も搭載している。まさにCPUに劣らぬ冷却装備だ。さらに、水冷式でメモリーを冷やす方法もあるそうだ。

パソコンの動作が鈍いのでメモリを増やそうと思っている人、いっそのこと冷却装置付きのハイスペックなメモリにして、超高速パソコンライフを実現してみてはどうか。
(羽石竜示)
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