その「シェンムー」が帰ってきた! な、なんだって~!!
というわけで、11月15日に東京・秋葉原で開催された新作「シェンムー街(がい)」の製作発表会に行って参りました。
本作はDeNAが運営する国内最大級のケータイ向けゲーム&SNSサイト「モバゲータウン」向けに、今冬リリースが予定されているソーシャルアプリです。ケータイ版に続いて、PC向けゲーム&SNSサイト「Yahoo!モバゲー」でも後日、配信が予定されています。
企画・制作は「アウトラン」「アフターバーナー」「バーチャファイター」そしてオリジナル版「シェンムー」シリーズの開発者として、世界的に著名なクリエイター、鈴木裕さんが率いるYS NET。配信・運営はサン電子、全体監修をセガが行う三社協同プロジェクトです。
さらに会場にはスペシャルゲストとして、「仮面ライダー」「日本沈没」などの主演で知られ、NPO・ボランティア団体の理事も務める俳優・武道家の藤岡弘、さんも駆けつけました。藤岡さんは「シェンムー 一章 横須賀」でも、主人公・芭月涼(はづき・りょう)の父親、芭月巌(はづき・いわお)役でボイス出演をした経緯があります。
藤岡さんは「シェンムー」の根底に流れる日本の伝統的な価値観や、礼節や徳などを重んじる武道の精神に、当時から非常に共感していたそうです。ゲームは遊びながら主人公と同化でき、これらの価値観を習得できるだけでなく、世界に向けて発信できるメディアと高く評価。「自分は武道を通して、(鈴木)裕さんはゲームを通して、世界の子どもたちに、そうしたメッセージを広めていきましょう」と熱く激励しました。
さて、オリジナル版「シェンムー」は、リアルに再現された街を散策しながら、敵と戦うなどしてストーリーを進めていく、一人用の3Dアドベンチャーゲームでした。
では「シェンムー街」は、どのようなゲームになっているのか。会場で明らかになったゲームシステムについて、簡単に紹介していきましょう。
ゲームの舞台は「一章 横須賀」と同じ横須賀で、プレイヤーは芭月涼が住む柔術道場「芭月武館」の門下生という設定です。はじめに武術使いの拳士、拳銃などの武器を操る機士、仙術をくりだす仙士からクラスを選択し、性別を選んで、自分の分身となるキャラクターを設定します。
キャラクターが出来たらゲーム開始。オリジナル版と同じく、横須賀の街を移動しながら、会話や探索、武術の鍛錬、アルバイトなどを進めていきましょう。これらを通して、芭月涼と共に一章のストーリーを追体験していく仕組みです。オリジナル版で人気だったガチャコン(ガチャガチャ)でバーチャル・フィギュアも集められますよ。
ユニークなのは、ある程度ゲームを進めると自分の道場を開けること。道場を開くと、現実のプレイヤーの中から門下生を集めることができ、他の道場と試合ができます。試合は柔道などと同じ5対5の団体戦で、門下生とチームを組んで戦います。
ゲームは他のソーシャルアプリと同じく、基本プレイ無料のアイテム課金です。人気次第でストーリーも順次、アップデートしていきたいとのこと。そもそも「シェンムー」は全11章からなる壮大な物語で、これまで続編の「シェンムーII」が発売されたのみ。鈴木裕さんも「いちばん中途半端な思いをしているのは自分自身」とのことで、アップデートに意欲を見せていました。
ちなみに詳細は未定ながら、海外展開も視野に入れられているとのこと。ぜひ本作がヒットして、当初の構想通りシェンムー・レジェンドが完結。あわせて根底に流れるメッセージ性を世界中のシェンムーファンに届けられることを、楽しみにしています。(小野憲史)