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整理なんかいらん! 断捨離とは正反対、草森紳一という生き方

整理なんかいらん! 断捨離とは正反対、草森紳一という生き方
自費出版された回想集『草森紳一が、いた。』のカバーには、草森自身が撮影した隅田川にかかる永代橋の写真が使われている。巻頭は高橋睦郎による追悼詩、大倉舜二による草森の生前の写真が掲載され、以下、大橋歩・山口はるみ・羽良多平吉・三宅一生・中山千夏・大竹昭子・坪内祐三・椎根和など多数の人たちが寄稿、500ページ以上ものボリュームである。
他人の葬式や通夜に参列するのは面白い。……なんて言うと語弊があるけれど、通夜のあとの会食などで親族や古い友人から話を聞き、故人の思いがけない一面を知ったという経験は、誰しもあるのではないだろうか。

2008年3月に亡くなった“物書き”草森紳一を偲び、昨年末に<草森紳一回想集を作る会>が自費出版した『草森紳一が、いた。ーー友人と仕事仲間たちによる回想集』(限定1000部)は、通夜の席に故人の友人知人や親類が久々に集まって、昔話でワイワイ盛り上がっているような、そんな趣きの本だ。

草森紳一という人は、60年代から評論活動を始め、マンガ、広告、写真、デザイン、建築、歴史など幅広いテーマで執筆し、70歳で亡くなるまでに50冊近い著書を残した(未完のため本になってない原稿もたくさんある)。マンガやテレビCMなどは、まだまともに論じる人がいなかった頃から積極的にとりあげており、その意味ではサブカルチャー評論のパイオニアともいえる。

マンガ評論では、1966年に月刊誌「話の特集」で「手塚治虫の功罪」と題し、当時の手塚の作品について、〈(1)ページを開いた瞬間の印象は、ガタガタに全体が混乱していて、廃墟のようだ。/(2)セリフの運びが澱んでいてムダが多い。/(3)擬音の使用が効果ポイントをえていない。/(4)映画的画面転換が、やたら角度に凝るシンマイの映画監督のようだ〉などと表現の衰えを指摘した(引用は、竹内オサム・村上知彦編...続きを読む

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