本書にはこんな一節が登場する。
<なんとなーく始めて、それで、なんとなーく結果を出していけば、誰もいまさらなんにも言わない。いままでの慣習や常識が破られたことに、拒否反応を起こすこともない>
例えば、社内でアイディアを通したいとき。
「これをやりたい!」と熱情にまかせて突き進むと、相手も身構える。なんだかんだと理由をつけて却下されたり、先延ばしにされてしまうことがある。もし、どうしてもやりたいなら、水面下で進めたほうが得策だと藤村さんはアドバイスする。
企画書や申請書はなるべく提出しないのが藤村さんのモットー。<なだらかな坂道を、なんとなーく、ゆるーく下っていく>ように、<石を一個一個積み上げていくような感覚>で物事を進めていく。
“どうでしょう”で見る藤村さんは誰よりも楽しそうだ。どんな困難に直面してもガハハと笑い飛ばす。しかし、意外なことに4人の中で最もストレスに弱いと本人はいう。
<僕はあまりにストレスに弱くて、ストレスだと思った瞬間、そこから道を変えてしまうところがある>