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〈82歳のジャーナリスト、加藤恭子が語る震災と戦争〉part1 穴のあいた天井

〈82歳のジャーナリスト、加藤恭子が語る震災と戦争〉part1  穴のあいた天井
『言葉でたたかう技術』加藤恭子/文藝春秋<br />アリストテレスの『弁論術』で培われた「ことば力」で外国人たちと口論する加藤さん。<br />英語が通じなくてもまったくひるまずに口論する姿はとてもたくましいです。<br /><br />(プロフィール)<br />加藤恭子(かとう・きょうこ)/1929年生。地域社会研究所理事。元上智大学講師。早稲田大学文学部仏文科卒業。卒業と同時にアメリカに留学。ワシントン大学修士。1965年、早稲田大学大学院博士課程終了後、再渡米。近著に『言葉でたたかう技術』 『昭和天皇と美智子妃 その危機に「田島道治日記」を読む』(共に文藝春秋)『私は日本のここが好き! 外国人54人が語る』 『続 私は日本のここが好き!  外国人43人が深く語る』(共に出窓社)がある。外国人に震災についてどう感じたかのインタビューや、日本へ寄せられたメッセージを収録した『親愛なる日本の友へ』(仮)を刊行予定。
『言葉でたたかう技術』。筆者は加藤恭子さん、1929年生まれ、今年82歳のジャーナリストの大先輩だ。この本は、大学卒業後、旦那さんとアメリカへ留学した加藤さんの物語だ。最初は行きたかったわけでも、英語ができるわけでもなかった。渡米してから英語を必死で勉強し、ときには文化の違いで喧嘩をするまでに。議論では決して負けないパワフルなアメリカ生活が記されている。以前、戦争について伺おうとインタビューをしたこともあって、〈私たち日本人は、65年間平和が続いていますけれど、その間に世界では何百もの戦争や紛争が起きている。日本が巻き込まれる日は、残念だけれどきっと来ますよ〉ということばが強く印象に残っている。
震災から2ヵ月半、いま俺たちが聞くべきは、戦争を体験し、そこを力強く生き抜いてきた加藤さんのことばなんじゃないだろうか、そう思い、取材依頼の電話をかけた。
(取材日:4月22日)


天井に穴があいた

加藤 計画停電はありましたか?
ーーそれが一度もなかったんですよ。都内なんですけど。
加藤 あら……ない? ぜひ経験して欲しかったのに! あたり一帯、真っ暗になる。そんな思いをするいい機会だったのにねえ。残念だわあ。
ーーす、すみません。
加藤 「我に七難八苦を与え給え!」
ーーえ?
加藤 毛利と戦っていた山中鹿之介は三日月に向かってこう祈っていたのです。
ーーし、鹿之介?
加藤 毛利元就は知っているわよね? 出雲地方の戦国大名で毛利に亡ぼされた。尼子勝久の重臣で、こういう字を書くの尼子家再興に力を尽くす。あ、ペンを貸してくださる?(紙に名前を書き出す)。

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